黎明期のコンピュータ

誕生と発展の歴史展示品一覧

年月 出来事
1643年 
【世界】B.Pascal(仏) :機械式加算機を試作
1694年 
【世界】G.W.Leibniz(独):加・乗算用計算機を試作
1833年 
【世界】C.Babbage(英):Analytical Engineによる計算機概念を提示
1887年 
【世界】H.Hollerith:PCS(パンチカードシステム)を完成
1902年  矢頭良一:機械式卓上計算機(自働算盤)を完成
1906年  川口市太郎(逓信省):川口式電気集計機試作
1911年 
【世界】IBM社の前身,Computing Tabulating Recording Corp.(CTR社)設立
1923年  大本寅次郎:手回し計算機を改良開発(後のタイガー計算器)
1936年  中島・榛澤(日本電気):スイッチング理論発表
1936年 
【世界】A.M.Turing:計算動作を抽象化した思考上の計算機械を発表
1940年 
【世界】Bell Labs:リレー式計算機Mode lIを完成
1942年  大橋幹一(電試):リレー回路網理論を発表
1942年  東京帝国大学航空研究所:わが国初の大型アナログ計算機である機械式微分解析機を試作
1942年 
【世界】Iowa State Univ. J.V.AtanasoffがC.E.Berryとともに1939年~1942年の間に線形方程式の求解機能をもつABCを開発
1944年 
【世界】Harvard Univ.とIBM社:Mark I 完成
1944年  東京帝国大学航空研究所:この頃大型アナログ計算機の機械式九元連立方程式求解機を製作
1945年06月
【世界】J.v.Neumann:EDVACに関する報告書初稿(プログラム内蔵方式の概念を示す)
1946年02月
【世界】J.W.Mauchly, J.P.Eckert: 世界初の電子式コンピュータENIACを完成
1947年12月
【世界】Bell Labs:トランジスタ(点接触型)を発明
1947年  山下英男らリレーを用いて山下式画線統計機完成
1949年05月
【世界】M.V.Wilkes:初のプログラム内蔵方式EDSACを完成
1949年05月
【世界】米国標準局:ETLのモデルとなったSEAC完成
1949年  後藤以紀(電試):論理数学理論発表
1950年  城憲三(阪大):真空管による演算回路試作
1951年02月
【世界】Ferranti社:世界初の商用コンピュータFerranti Mark Iを完成
1951年03月
【世界】Remington Rand社:米国勢調査局にUNIVAC Iを納入(同機を手がけたEckert-Mauchly社をRemington Rand社が1950年に買収)
1951年10月
【世界】Univ. of Pennsylvania:J.v.Neumannの報告書(1945年)を基にしたEDVAC完成
1952年04月
【世界】IBM社:IBM最初の商用計算機IBM 701を発表
1952年09月
【世界】Univ. of Illinois:ILLIAC Iを完成
1952年  電気試験所:リレー式計算機ETL Mark I(試作機)を完成
1953年07月
【世界】IBM社:IBM最初の量産機であり,磁気ドラムメモリを採用したIBM 650発表
1953年09月
【世界】IBM社:二進化十進文字数字方式,磁気テープを採用した事務データ処理用のIBM702を発表
1953年  城憲三・牧之内三郎:わが国最初の計算機専門書「計算機械」出版
1953年 
【世界】MIT:磁心記憶を採用したWhirlwind完成
1954年10月 富士通:日本初の実用リレー式計算機FACOM 100を完成
1954年10月
【世界】IBM社:磁心記憶を採用したIBM 704を発表
1954年  後藤英一(東大):パラメトロンを発明
1954年 
【世界】Burroughs社:同社初の汎用コンピュータ B205を発表
1955年11月 電気試験所:リレー式計算機ETL Mark II(実用機)を完成
1955年 
【世界】RR社:UNIVAC Scientific 1103改良型(磁心記憶使用大型科学用計算機)を完成
1955年 
【世界】IBM社:商用機として初のトランジスタ式コンピュータIBM608を発表
1956年03月 富士写真フイルム(岡崎文次):日本初の電子計算機FUJIC(真空管式)を完成
1956年07月 電気試験所:トランジスタ式計算機ETL Mark IIIを完成.プログラム記憶式では世界最初と思われる
1956年09月 富士通:リレー式科学用商用機FACOM 128Aの1号機が文部省統計数理研究所へ納入された
1956年  日本電子測器:パラメトロン計算機PD1516完成
1956年 
【世界】General Motors,North American Aviation:世界最初のOSと称されるGM-NAA I/OをIBM 704向けに開発
1956年 
【世界】IBM社:磁気ディスク装置IBM350を搭載した305RAMACを発表
1957年01月
【世界】IBM社:商用で初のエミュレータ機能(IBM704向け)をもつIBM709を発表
1957年03月 電電公社:日本初のパラメトロン計算機MUSASINO-1を完成
1957年06月
カシオ計算機:14桁の四則算が可能なデスク型リレー式計算機「カシオ14A」を発表
1957年11月 電気試験所:ETL Mark IV(接合型トランジスタ式実用機)を完成
1957年12月 日立:同社初のディジタル計算機HIPAC MK-1(パラメトロン式)を完成
1957年 
【世界】IBM社のJohn Backusにより考案されたFORTRANコンパイラが完成
1958年03月 日本電気:同社初の電子計算機NEAC-1101(パラメトロン式)完成
1958年03月 東大(高橋研):PC-1(パラメトロン式)を完成
1958年04月 日本電子工業振興協会発足
1958年08月
【世界】UNIVAC社:UNIIVAC Solid State Computerを開発
1958年09月 日本電気:同社初のトランジスタ式計算機NEAC-2201完成
1958年09月 富士通:パラメトロン式計算機の試作機FACOM 200完成
1958年09月
【世界】IBM社:IBM7070(トランジスタ式) を発表
1958年11月 日立:HIPAC MK-1の改良機HIPAC 101発表
1958年11月 東北大,日本電気:SENAC-1(NEAC-1102)(パラメトロン式)稼働
1958年11月
【世界】Philco社:Transac S2000(トランジスタ式)を完成.これ以降,トランジスタ式の計算機を「第2世代機」と呼ぶようになった
1958年12月
【世界】IBM社:IBM7090(第2世代機)を発表
1958年12月
【世界】Honeywell社:H-800(第2世代機)を発表
1958年12月
【世界】RCA社:同社初の商用コンピュータである,RCA501(第2世代機)を発表
1959年03月 沖電気:パラメトロン式計算機OPC-1を完成
1959年03月 東芝:事務処理用トランジスタ式電子計算機 TOSBAC 2100を完成
1959年04月 松下電器:トランジスタ計算機MADIC-I(試作機)を完成
1959年05月 日立:同社初のトランジスタ式計算機HITAC 301発表
1959年05月 日本電気:全トランジスタ式計算機NEAC-2203完成 電子工業振興協会へ納入
1959年06月
【世界】米国国防省ほか:事務処理言語の標準化を目指しCODASYLを設立
1959年10月
【世界】IBM社:IBM 1401(第2世代機)を発表.コンピュータの普及に大きく貢献
1959年10月
【世界】CDC社:同社初の汎用コンピュータ CDC1604(第2世代機)を発表
1959年11月 日立,国鉄:座席予約システムMARS-1を完成
1959年12月 日本電気:オンライン・リアルタイム・コンピュータ NEAC-2202を出荷
1959年  電気試験所:ETL Mark IV Aを完成.コアメモリ採用.語長を拡張し,指標レジスタを設ける
1959年  東大:TAC(真空管式)を完成
1959年  電気試験所:機械翻訳機「やまと」を完成(英日翻訳専用機)
1959年  九大:機械翻訳機KT-1を完成(日・英・独3カ国語相互実験翻訳)
1959年 
【世界】North American Aviation:IBM 709上で複数のジョブを連続的に処理するFMS(Fortran Monitor System)を開発(IBM社が自社標準製品として採用)
1960年01月 国鉄:オンラインリアルタイム処理の先駆的システムMARS-1営業開始
1960年01月
【世界】GAMM, ACM:パリ国際会議にてALGOL-60を制定
1960年03月 電電公社:所内計算用パラメトロン計算機MUSASINO-1Bを完成
1960年04月 情報処理学会設立
1960年04月 京大:我が国大学向けとしては最初のトランジスタ式ディジタル型万能電子計算機第1号KDC-I完成
1960年04月 近鉄:日本電気が納入した座席予約システムが稼動を開始
1960年04月
【世界】GE社:GE 225(第2世代機)出荷
1960年04月
【世界】CODASYL:最初のCOBOL標準仕様である COBOL-60を制定
1960年04月
【世界】IFIP(情報処理国際連合)設立
1960年05月 電気試験所:トランジスタ式計算機ETL Mark V設置
1960年09月
【世界】IBM社:中型機IBM1410(第2世代機)発表
1960年12月 国産コンピュータメーカがIBMと基本特許契約
1960年12月
【世界】NCR社:NCR390システム(第2世代機)完成
1960年  三菱電機:トランジスタ式計算機MELCOM1101完成
1960年  東芝:日本初のALGOLコンパイラ搭載商用機 TOSBAC 3100完成
1960年  東大:パラメトロン式大型計算機PC-2設置
1960年 
三菱電機:MELCOM 3409(パラメトロン式)を完成
1960年  数理科学の総合研究 第IV班 電子計算機用プログラミング・シンポジウム(後のプログラミング・シンポジウム)開催
1960年 
【世界】DEC社:同社の最初の機種PDP-1を開発
1961年01月
【世界】IBM社:高速科学技術計算を目指したIBM7030(別名Stretch)開発
1961年02月 富士通:同社初のトランジスタ式計算機 FACOM 222完成
1961年02月
【世界】UNIVAC社:UNIVAC I, IIの後継機UNIVACⅢ(第2世代機)を発表
1961年03月 日立:トランジスタ式事務用小型計算機HITAC 201完成
1961年04月 日本電気:トランジスタ式計算機NEAC-2205発表
1961年05月 日本電気:オフコンの先駆となる国産初の電子(パラメトロン式)会計機NEAC 1201完成
1961年05月 沖電気:日本で最初に主記憶装置に磁気コアを全面的に採用したトランジスタ式計算機OKITAC 5090完成
1961年05月
日立:RCAと技術提携
1961年08月 日本電子計算機(JECC)設立
1961年09月 日本電気:プログラム内蔵方式オンライン・リアルタイム・コンピュータNEAC-2204を出荷
1961年11月 松下通信:トランジスタ式小型計算機MADIC-IIA完成
1961年  電気試験所:トランジスタ式入出力用計算機ETLMark IVB開発
1961年  日立:パラメトロン式計算機HIPAC 103完成
1961年  京都大学,東芝:日本初のマイクロプログラムを実用化したKT-PILOT共同開発
1961年  ウノケ電子:オフコンを指向した小型機 USAC3010, 5010(トランジスタ式)完成
1961年 
【世界】Burroughs社:同社の最初の機種B 5000発表
1962年01月
【世界】IBM社:科学技術計算用IBM 7094(第2世代機)発表
1962年02月 日本電気:磁芯記憶を採用したNEAC-2230, 2206を発表
1962年03月
三菱電機:TRWと技術提携
1962年06月 日立:米RCA社製RCA301を国産化した中型事務用計算機HITAC 3010発表
1962年07月
日本電気:Honeywellと技術提携
1962年08月
【世界】CDC社:当時世界最高性能を誇ったCDC6600を発表
1962年08月
【世界】RCA社:事務用中型機RCA301(第2世代機)発表
1962年12月 日立:国鉄座席予約システムMARS-101用中央処理装置HITAC 3030完成
1962年12月
【世界】Honeywell社:IBM 1401の対抗機としてH-200発表
1962年 
【世界】科学技術計算用プログラミング言語FORTRAN IV 発表
1962年 
【世界】General Electric:自社メインフレーム向けのOSSであるGCOSを開発(後に,Honeywelll社に引き継がれた)
1963年03月 富士通:小型汎用機FACOM 231完成
1963年04月 日本電気:Honeywellよりの技術導入からなるNEAC-2400, 3400, 2800, 3800発表
1963年06月 電電公社:料金計算用パラメトロン計算機CM-1を試作
1963年08月 三菱電機:TRW 530を国産化したMELCOM 1530発表
1963年09月
沖電気:スペリランド社と技術提携
1963年10月 日立:オンラインリアルタイム処理機能を具備したHITAC4010を発表
1963年  沖電気:タイムシェアリングシステム対応の汎用機OKITAC 5090Hを開発
1963年 
【世界】MIT:OS,人工知能などの先駆的研究を行ったProject MAC開始
1964年09月 日本電気: パラメトロン式超小型電子計算機NEAC-1210を発表
1964年11月 日立:2進アドレス方式を採用した事務用中型機HITAC2010の試作を完成
1965年01月 電電公社:マルチジョブ並列処理を実現する大局課金用コンピュータCM-100完成