【沖電気】 OKITAC-5090H

従来のOKITAC5090シリーズA〜D型,M型とアーキテクチャが大きく異なり大型化・汎用化を目指して設計されたOKITAC5090Hは1963年に完成された.同機は,タイムシェアリングシステム(TSS)としての実現を設計の主題におき,さらに2進演算(1語42ビット)を基本とし,主記憶は磁気コア最大16K語まで増設可能,サイクルタイムは5μ秒,42ビット幅のバスや演算器を装備したものであった.さらにTSSを実現するために論理演算を完全並列処理し,42ビット演算を1クロックサイクル(5μ秒)で可能にした.また,割り込み機能を強化し,入出力装置はすべてチャネル装置で制御され,各チャネル装置には入出力装置15台を接続,かつ同時処理を可能とした.当時のセールストーク上の主な特徴として,演算速度の高速化(演算制御部にも高速磁気コアを採用),記憶容量の増大,高度の修飾機能を持った約200種の精選された命令群,合理的な割込機能,メモリロックアウト,ビルディングブロック方式等々が挙げられている.これらのアーキテクチャの革新にあたっては,九州大学からの提案および共同検討によるものが大であった.

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OKITAC-5090H