OPC-1(OKI Parametron Computer-1)は1959年に完成したパラメトロンによる万能自動計算機(当時の表現)であった.各種の入出力装置を接続し,主として会計事務処理システムとしてモデリングされ,紙カード処理機器との連動のためにパッチボードのワイアリングによるプログラム制御方式とした.また事務計算の高速化のために,1+1アドレス方式かつ情報の並列移動方式を演算回路の一部に採用した.パラメトロン素子を約6,000個,真空管130本,トランジスタ300個を使用し,主記憶装置は磁気ドラムを採用,入出力装置は万能入出力装置(電動タイプライタ),光電式テープリーダ,ラインプリンタ,紙カードリーダ/パンチ等から構成された.
| OPC-1 | |
|---|---|
| 発表時期 | 1959年3月 | 
| 制御方式 | プログラム記憶方式およびワイアリング制御方式 | 
| 数値 | 符号1桁,仮数部2桁,数値部6桁 | 
| 命令方式 | 1+1アドレス方式 | 
| 命令種類 | 24種 | 
| 演算方式 | 内部10進法 固定小数点,浮動小数点切換 | 
| 記憶装置 | 低速磁気ドラム 1000語 | 
| 演算速度 | 加減算 6m秒 乗算 70m秒 除算 80m秒 | 
| 使用素子 | パラメトロン 約6,000個 真空管 約130本 トランジスタ 約300個 | 
| 所要電力 | 約2kVA | 


