富士通の汎用機シリーズ.国際化を狙うため,従来のFACOM 230-75やFACOM 230-8シリーズとは異なるIBM S/370が基本アーキテクチャとして採用された.1974年11月にFACOM Mシリーズの最初の機種FACOM M-190が発表された.初期のFACOM Mシリーズは,FACOM M-190と後に追加された大型機FACOM M-180IIおよびFACOM M-160の合計3機種から構成され,FACOM 230-8シリーズの上位に位置する大型機シリーズであった.後に,1977年5月に中型FACOM M-100シリーズ3機種が発表され,中型機から超大型機まで合計6機種のFACOM Mシリーズのラインアップが完成した.これにより,同社の汎用機はすべてMシリーズとなった.その後,後継機として性能・機能が強化されたFACOM M-300シリーズ,FACOM M-700シリーズなど多数の機種が開発され,同社の主力製品となった.このMシリーズアーキテクチャは現在まで継続されている.また,初期のFACOM Mシリーズは,後継機のシリーズと区別するため「 FACOM M-100シリーズ」と呼ばれている.