富士通の汎用機Mシリーズの初期の中型機シリーズ.FACOM M-130,M-140および大型機FACOM M-160の普及版FACOM M-160Sの3機種からなり,1977年5月に発表された.
中型FACOM M-100シリーズは,先に発表された大型FACOM M-100シリーズと同様に,十分な国際互換性と優れたコストパフォーマンスを有した.論理素子に600ゲート/チップのバイポーラLSI,記憶素子にはこのクラスでは世界で初めて16Kビット/チップ MOS メモリを採用した.また,大型FACOM M-100シリーズと同様にCPUとは独立したサービスプロセッサ(SVP)を標準装備し,コンソール機能に加え,システムの状態の監視,障害発生時のエラーロギングおよびリカバリ処理,予防診断などのRAS機能を装備し,システムの信頼性・可用性を高めた.
1979年4月には,改良機として,中型FACOM M-100シリーズFモデルが発表された.
機種名 | M-130 | M-140 | M-160S | |
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発表時期 | 1977年5月 | |||
CPU | 数 | 1 | ||
主要素子 | 600ゲート/チップ バイポーラ LSI | |||
バッファストレージ容量 | - | 8/16KB | 16KB | |
記憶装置 | 記憶素子 | N-MOS ICメモリ (16Kビット/チップ) | ||
サイクルタイム | 720ns/4B | 630ns/4B | 510ns/4B | |
記憶容量 | 128〜512KB | 128KB〜1MB | 256KB〜2MB | |
チェック機能 | ECC(1ビットエラー自動訂正,2ビットエラー検出) | |||
最大搭載チャネル数 | 4 | 6 | 8 |
(注) 上記の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.