【富士通】 FUJITSU PRIMEPOWERシリーズ

富士通のUNIXサーバ.64ビットRISC(注1)プロセッサ「SPARC64-GP」(注2)を搭載したFUJITSU GP7000Fシリーズの後継.富士通UNIXサーバの新たな世界統一ブランド「PRIMEPOWERシリーズ」として,2000年5月に富士通から発表された.このとき発表されたFUJITSU PRIMEPOWERモデル800/1000/2000は,FUJITSU GP7000Fモデル2000(1999年7月発表)の技術を継承しながら,次のとおり,性能とスケーラビリティを高めている.

(1) 性能アップを図ったプロセッサSPARC64-GP
周波数を300MHzから450MHzにアップ.
(2) 最大128CPUのSMP構成(注3)
SMPとして,GP7000Fモデル2000のCPU数64個に対し,CPU数を128個に拡大.
(3) システムバスの強化
GP7000Fモデル2000から採用された,0.18μm銅配線CMOSクロスバーバスの能力を最大57.6GB/s(128CPU構成時)にアップ.
(4) その他
1台のマシンを複数のオペレーティングシステム環境に分割して利用できるパーティション機能,99.999%のアベイラビリティなど,GP7000Fモデル2000の機能を継承.
(注1)RISC(Reduced Instraction Set Computer): 縮小命令セットコンピュータ
(注2) SPARC64-GP:富士通が開発した64ビットSPARCプロセッサ.SPARCは SPARC INTERNATIONALが定めるプロセッサ規格.SPARC64-GP は64ビットアーキテクチャSPARC V9仕様に準拠.
(注3)SMP(Symmetric Multi-Processor):対称型マルチプロセッサ.メモリが複数プロセッサに共用され,各プロセッサが対等な動作を行う多重プロセッサの形態.
FUJITSU PRIMEPOWERシリーズ 諸元
モデル名 800 1000 2000
発表時期 2000年5月
プロセッサ SPARC64-GP (450MHz)
プロセッサ数 4〜16 4〜32 8〜128
主記憶容量 2GB〜32GB 2GB〜64GB 4GB〜256GB
内蔵ディスク容量 18.2GB〜540GB 18.2GB〜1TB 18.2GB〜2TB
最大
パーティション数
4 8 15
OS Solaris
その他
  • 富士通が開発した64ビットSPARCプロセッサSPARC64-GPを使用
  • 0.18μ銅配線のCMOS使用のクロスバースイッチによる
    高性能システムバス(最大57.6GB/s)を採用
  • SMPとして最大128プロセッサまでのスケーラビリティ
  • 最大15個に分割運用可能なパーティション機能を装備

以上の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.また,PRIMEPOWERシリーズは,その後も多くのモデルが追加され続けている.


 
FUJITSU PRIMEPOWERモデル800FUJITSU PRIMEPOWERモデル2000