三菱電機オフコンのOSの歴史

三菱電機のオフィスコンピュータのオペレーティング・システム(OS)は,大きく3つの世代に分類される.

 第1世代は,OSとして体系化される前で,COOL(Customer Oriented Optimum Language)と呼ばれる10進の機械語を用いたプログラミング環境(言語システム)であった.これは,1968年に発表された最初のオフコンであるMELCOM81から搭載された.その後,OSが搭載されるようになった後もCOOLをベースとしたオフコンの後継機が投入され,1978年発表のMELCOM80モデル18,28まで使われた.

 第2世代は,16ビットOSで,1974年に発表されたMELCOM80モデル31に,初めて搭載された.当初はAOS(All-round Operating System)と呼ばれるシングルタスクOSであったが,1977年に発表されたモデル38では,AOSをマルチタスク化したDPS(Dynamic Processing System)が搭載され,機器構成などによってAOSとDPSを使い分けることができるようになった.

 第3世代は,32ビットOSで,1982年から1983年にかけて発表されたMELCOM80 OFFICELAND シリーズから搭載された.これはDPS10と呼ばれ,UNIX SystemIIIをベースとし,ビジネス系コンピュータに必要な機能が拡張されたOSであった.その後,オープン化の波に対応して,1994年7月に発表されたソリューションサーバRX7000シリーズで,パソコンやUNIXなどとの接続性やデファクトスタンダード対応機能の大幅な強化が行われたDP-UXが搭載された.