内田洋行のオフィスコンピュータシリーズである.
オフィス内のどこにでも設置でき,事務機を扱う感覚で誰もが必要なときに手軽に操作できるオフィスコンピュータUSACシステム5,9,21の後継機として,USAC2001シリーズ(135DB,68DB,68MX,43MX,20MX)が1984年5月に発表された.また,同時に発売されたインテリジェントワークステーションUSAC 230,スタンドアロンシステムのUSAC ニュー・カマラード(*1)と連携し,単にコンピュータとしてのデータ処理にとどまらず,事務所内の情報(データ,文書,イメージ等)も処理可能な統合オフィスシステムへと発展させる礎を築いた.システム的にもリレーショナル型データベース(スマート-MIX0や垂直分散処理の採用,各種I/O装置の拡充により,1980年代の統合的OA化を促進した.本機は,以下の特長を有した.
- (1)分散プロセッサ方式の採用.
- (2)リレーショナルデータベース(スマート-MIX)の採用.
- (3)インテリジェントワークステーション(USAC230,ニュー・カマラード)との垂直連携による処理の分散,データの分散/共有,OA統合ソフト連携.
1986年5月には,大幅な性能強化,コンソールのエンジン(本体)からの分離,エンジン(USAC2001 VHシリーズ)同士の水平連携を実現した「USAC2001 VHシリーズ(VH11,VH9,VH7,VH5,VH3)」を発表し,1988年10月にはさらなる性能強化,拡張性を増し中堅企業の統合情報管理システム構築を目指した「USAC2001 マネージャーシリーズ」へと発展させた.
*1:1982年発表のカマラードと区別するためニュー・カマラードと呼んでいる.
USAC2001シリーズ 135DB,68DB,68MX,43MX,20MX (260DB,135MX) |
USAC2001 VHシリーズ VH11,VH9,VH7,VH5,VH3 (VH11 II,VH9 II,VH7 II,VH5 II,VH3 II,VH3 II E) |
USAC2001 マネージャーシリーズ GM70,GM60,GM50,CM40,CM30,AM20 |
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発表時期 |
1984年5月 (1985年10月 モデル追加) |
1986年5月 (1987年10月) |
1988年10月 | |
CPU | 16ビットCMOS LSIプロセッサFSSP | 16ビットCMOS LSIプロセッサFSSP II | 16ビットCMOS LSIプロセッサFSSP II | |
位置付け | USACシステム5,9,21後継機 | USAC2001シリーズ後継機 | USAC2001 VHシリーズ後継機 | |
主記憶 | 記憶素子 | 256Kビット DRAM | ||
最大容量 |
20MX:1MB 135DB:4MB |
VH3:2MB(II:3.5MB) VH11:7MB(II:12MB) |
AM20:4MB GM70:15MB |
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最大ディスク容量 |
20MX:40MB 135DB:670MB |
VH3:129MB (II:216MB) VH11:1GB (II:1.3GB) |
AM20:172MB GM70:2.2GB |
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最大ワークステーション接続台数 |
20MX:2台 135DB:16台 |
VH3:2台 VH11:24台 |
AM20:4台 GM70:40台 |
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その他 |
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