HITAC E-600シリーズはHITAC 10IIシリーズの後継に当たるミニコンピュータで1980年に発表された.HITAC 10からの伝統を受け継ぎ,さらに充実した高機能16ビットミニコンピュータ.主な特徴として(1)RAS機能の向上 (2)1M語の直接アドレッシング (3)2語長命令,3語長命令の追加 (4)S-RAM採用による処理性能の向上(サイクルタイム: 255ns) (5)周辺装置の充実 などが挙げられる.また,19型標準ラック搭載によるシステム構築の柔軟性,高速内部インタフェースのユーザ解放から,事務計算,科学技術計算はもとよりOEMをはじめとしたプラント制御,分散ネットワークシステムなど多岐にわたる用途で活躍した.