【日立】 HITAC 10II

HITAC 10IIは日立製作所が開発したミニコンピュータHITAC 10の後継機で1973年に発表された.1語は16ビット(オプション32ビット)のアーキテクチャは変わらないものの,MSI(中規模集積回路),スイッチングレギュレータおよび大型プリント基板の採用で従来のHITAC 10に比べ容積を半減した .またラックマウントにも対応可能とした.磁気コアの記憶容量は従来通り4K語から最大32K語まで,サイクルタイム0.9μs,加減演算1.8μsと高速化を図った.基本入出力装置はデータ・タイプライタで可搬記憶媒体は紙テープであるがオプションでテープリーダ/パンチャー,カードリーダ,磁気ドラム,磁気ディスク,磁気テープ,カセットMT等多様なデバイスを接続した.ソフトウェアはアセンブラ,コンパイラ(FORTRAN,BASIC),各種入出力サブルーチンが用意されいる.バスインタフェースをユーザに開放しており,独自の制御装置を接続でき,監視制御,自動制御,生産ライン制御などの機器に組み込まれ,プラント等へのOEMでも相当数使用された.後に記憶装置のICメモリ化,フロッピーディスクをサポートしたHITAC 10II/A,10II/Lへと発展していった.


  
HITAC 10II