FACOM 668Kは,富士通の最高毎分2,000枚の高速度で80欄カードを読取るFACOM230-5シリーズおよびFACOM230-8シリーズ用高性能カード読取装置.当時,大形高性能のコンピュータが計算センターで使用され,多種多様のデータを高速で入力する際,高速でしかも操作性のよい,信頼性の高いデータ入力装置が要求された.本装置は,その要求に応えるために開発され,以下の特徴を有した.
- (1)国産で最高速の2,000枚/分の読取速度を実現
- (2)操作性の良さを追及
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読取動作中にホッパファイルへのカードの追加が可能,スタッカよりカードの取出しが容易,操作者がカードを取り扱いやすいように操作者の平均体格を考慮し,操作面を低くした.
ホッパファイルへカードを無造作に入れても支障ないように考慮 - (3)カードの品質に対する安定な動作の確保
- (4)高い信頼性
1976年頃に,FACOM668Kを基に,汎用機FACOM Mシリーズ用に接続インタフェースを変更したカード読取装置FACOM 668DとFACOM Mシリーズ用に開発された高速カード読取装置FACOM 671Dが開発された.後者は,オプションとしてマーク読取機能を有した.
装置名 | FACOM 668K | FACOM 668D | FACOM 671D |
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完成時期 | 1971年頃 | 1976年 | 1976年10月 |
読取速度 |
最高2,000枚/分 (1枚読取りにて) |
1,250枚/分 | |
カード送り方向 | たて方向(column by column)送り | ||
読取方式 | 光電式,12ロウ同時読取 | ||
使用カード | 80欄標準カード |
80欄標準カード マーク読取機能 (オプション) |
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ホッパ容量 | 2,600枚 | 2,000枚 | |
スカッタ数および容量 | 2個,各々2,000枚 | 2個,各々1,800枚 | |
電源 | 3相AC 200V±10%,50/60Hz | ||
外形寸法W×H×D (mm) |
1,190×980×760 | 1,255×930×720 | |
接続機種 |
FACOM 230-5/8シリーズ |
FACOM Mシリーズ |