FACOM 608BおよびFACOM 608Kは,ハーフリールを採用して一筐体に2台のテープデッキを搭載した富士通の小形システム向け磁気テープ装置で,1969年に完成した.本装置は,小形システム向けの従来機種FACOM 606A磁気テープ装置を基に開発され,同社の主力磁気テープ装置FACOM 603シリーズおよびIBM装置との情報交換を実現した.
1975年9月には,FACOM 608Kの後継機として,記録密度の1600 RPI化,フルサイズリールの採用,巻き戻し時間の短縮化などの性能向上を図ったFACOM 612AおよびFACOM 612B磁気テープ装置が開発された.
(参考) FACOM 606A |
FACOM 608B | FACOM 608K | FACOM 612A/B | |
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完成時期 | 1966年 | 1969年 | 1975年9月 | |
ドライブデッキ数 | 1デッキ/装置 | 2デッキ/装置 | ||
使用テープ | フルリール | ハーフリール(1,200フィート) | フルリール | |
記録密度(RPI) | 556/333 (*1) | 800/556 | 800 | 1600/(800) (*2) |
テープ速度 | 45インチ/秒 | 27インチ/秒 (0.69m/秒) | ||
巻き戻し時間 | 5.5分 | 3分(ハーフリール) | 3分(フルリール) | |
データ転送速度 | 25/15 k桁/秒 | 21.6/15 KB/秒 | 21.6 KB/秒 | 43.2(21.6) KB/秒 (*2) |
記録形式 | NRZI | PE/(NRZI) (*2) | ||
トラック数 | 7 | 9 | ||
テープ駆動方式 | 揺動形シングルキャプスタン方式 | シングルキャプスタン/真空コラム方式 | ||
主要接続システム | FACOM 230-20/30 | FACOM 230-15,FACOM R | FACOM 230-25/35 |
FACOM 230-28S/28/38 FACOM M-130/140 |
*1:333RPIはFACOM 602磁気テープ装置との互換用で読み取りのみ可.
*2:( )内はFACOM 612Bの右側のデッキのみ