公開日:2003年5月13日
最終更新日: 2023年8月29日
富士通の本格的なポータブル日本語ワードプロセッサで,OASYS Liteの上位機として,1985年9月に発表された.本機は,パーソナルワープロに対するユーザの要望を高次元で実現し,下記の特徴を有した.
- (1)パーソナルワープロでは初のプリンタ分離型で本体部の小型化・軽量化を実現(B4サイズ,2.3kg)
- (2)大型液晶ディスプレイ(40文字×5行表示)の採用
- (3)内部メモリの拡大(ビジネスユースに対応できるようA4判6ページ,7,200文字の文書を保存可)
- (4)3.5インチフロッピィディスク装置(オプション)の接続でA4判約200ページの文書保存が可能
- (5)図形移動/複写,文字の自由な拡大など高度な編集機能を装備
- (6)はがき印字も可能な静かな熱転写プリンタ(24×24ドット)の採用
- (7)電話回線での通信が可能(OASYS Lite F同士の通信,ホストコンピュータの通信端末)
同年11月にはOASYS Liteの後継機OASYS Lite K,普及機OASYS Lite M,入門機OASYS Lite Uが追加され,機種の拡充が図られた.また,1986年6月にはOASYS Liteシリーズ初の3.5インチフロッピィディスクを内蔵したOASYS Lite KFD20が発表された.
機種 | OASYS Lite F | OASYS Lite K/M/U | OASYS Lite KFD20 | |
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発表時期 | 1985年9月 | 1985年11月 | 1986年5月 | |
タイプ | プリンタ分離型 | プリンタ一体型 | ||
入力方式 | 対話式かな漢字自動変換方式,文節入力,最新使用優先学習方式(保存機能付) | |||
キーボード | 親指シフトキーボード,五十音配列マスクにより五十音キーボードに変身 | |||
表示 | 種類 | 液晶ディスプレイ | ||
文字数 | 40字×5行(メッセージ行1行含む) |
K :20字×2行 M/U:8字×1行 |
20字×2行 | |
文書 | 本体内 | 7,200字 | K:7,200字,M/U:2400字 | 7,200字 |
フロッピィディスク |
3.5インチ(オプション) A4判192ページ |
3.5インチ(オプション) K:A4判約160ページ M/U:64ページ |
3.5インチ標準内蔵 A4判約160ページ |
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その他の外部記憶 | カセットテープ,バブルカセット | カセットテープ,バブルカセット | カセットテープ,バブルカセット | |
単語辞書 | 一般単語:約40,000語,ユーザ登録語:約200語 | |||
プリンタ | 24ドット,熱転写,はがき印刷可,13字/秒, |
K/M:24ドット,熱転写,はがき印刷可,12字/秒 U:16ドット,熱転写,13文字/秒 |
24ドット,熱転写,はがき印刷可,12字/秒 | |
重量 | 本体部 2.3kg | K:3.5kg, M/U:2.7kg | 約4.8kg | |
電源 |
本体:電池駆動(単2×4本)またはAC100V プリンタ:電池駆動(単1×4本)またはAC100V |
電池駆動(単1×4本)またはAC100V |
(注)上記の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.