【富士通】 FUJITSU AP3000

富士通のスカラパラレル型のスーパーコンピュータ.ベクトル処理機構ではなく,汎用ワークステーションを高速なネットワークで接続し,性能スケーラビリティに優れる分散メモリ形パラレルサーバの構成によって高速処理を実行する.同タイプのスーパーコンピュータ「FUJITSU AP1000」の後継機として,1996年3月に発表された.64ビットSPARCアーキテクチャのUltraSPARCを使用したワークステーションを個々のノードとし,最大1024個のノードを新開発の高速通信ネットワークAP-Netにて結合可能.
 AP3000の最大の特徴はAP-Netにある.AP-Netは二次元トーラス状のトポロジを持つネットワークで,メッセージの中継を行うルーティングコントローラ(RTC)LSIから構成され,次の特徴を持つ.

(1) 200メガバイト/秒・ポートの高速データ転送
(2) ワームホールルーティング
(3) 2系統の仮想通信チャネル
(4) ノード間バリア同期
(5) RAS機能
FUJITSU AP3000 諸元
発表時期 1996年3月
ノード数 4〜1024
ノード種別 3種類(U140,U170,U200)
メモリ容量 128MB〜2TB (TBはテラバイト)
内蔵ディスク 8.4GB〜4.2TB
ノード結合ネットワーク AP-Net (200MB/s×双方向)
接続可能な外部ネットワーク Ethernet,Fast Ethernet,FDDI,ATM等
接続可能な周辺装置 ディスクアレイ,テープライブラリ等
搭載OS 日本語Solaris
ノード 性能諸元
ノード種別 U140 U170 U200
CPU数 1 1〜2
使用素子 UltraSPARC
(64ビット,143MHz)
UltraSPARC
(64ビット,167MHz)
UltraSPARC
(64ビット,200MHz)
キャッシュメモリ/CPU 内部:32KB
外部:512KB
内部:32KB
外部:1MB
メモリ 32MB〜1GB 64MB〜1GB 64MB〜2GB
内蔵ディス 2.1GB〜4.2GB 4.2GB

以上の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.


  
FUJITSU AP3000