【富士通】 FUJITSU K-600Siシリーズ

富士通のオフィスコンピュータで,1990年10月にFACOM K-600シリーズの後継シリーズとしてFUJITSU K-600Siシリーズ 4モデルグループ,12機種が発表された.情報システムを戦略的に活用する時代の到来ということで機種名にSiという名前を付け,「KではじめるSIS」をアピールした.翌年,最上位機FUJITSU K-690Siモデル30(4CPU)が追加され,13機種となった.本シリーズは以下の特徴を有した.

(1)最新テクノロジの採用による性能向上
  • 高密度VLSI(CMOS8万ゲート)の採用によるCPU処理能力の大幅向上
  • 最大4台のマルチCPUの搭載によるシステム規模の拡大(最上位機種K-690Siモデル30)
(2)最新テクノロジによる信頼性の向上
  • 2重化ディスク(ミラードディスク)機能をサポート
  • システム稼働中にディスクの装置の保守を可能とするディスク活性保守機能をサポート
  • 落雷など電源の瞬断からシステムを守る無停電電源機構を内蔵
(3)ファイルの大容量化とRDBの強化
  • 新高速ディスクの採用,最大ディスク容量を拡大(K-690 20GB→K-690Si 68GB)
  • RDB検索ツールの検索処理性能を向上

FUJITSU K-600Siシリーズ主要諸元
機種名 K-610Si K-630Si K-650Si K-670Si K-690Si
発表時期 1990年10月(K-690Siモデル30は,1991年5月)
主記憶容量(MB) 2〜4 3〜19 3〜36 8〜128 32〜256
内蔵ディスク容量 135MB〜360MB 135MB〜1.1GB 303MB〜4.2GB 606MB〜35GB 1.9GB〜68GB
最大ワークステーション接続台数 6台 28台 112台 336台 896台
最大回線数 2回線 8回線 24回線 64回線 88回線
特徴
  • 幅広い拡張性 5モデルグループ13機種
  • モデルグループ内フィールドアップグレード(K-650Si,K-670Si,K-690Si)
  • CPU性能の飛躍的向上(K-690Si,8万ゲートCMOS LSI,32KBキャッシュメモリ,最大4CPU)
  • 信頼性の向上(二重化ディスク,ディスク活性保守,UPS)

(注)上記の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.


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