大規模リアルタイム・オンラインでの用途を指向する国産初の32ビット産業用計算機で,1978年に東芝によって発表された.従来機のTOSBAC-7000シリーズおよびTOSBAC-40シリーズで蓄積した制御分野の豊富な経験をもとに,使いやすさ・拡張性を徹底追求し,32ビットアーキテクチャをベースに,次のような特長を持たせた.
(1) | 強力な処理能力,高速応答性を目指し大容量・高速のハードウェア |
主記憶 論理空間 16メガバイト(アドレス空間24ビット) | |
実装最大 1メガバイト | |
演算速度 基本加減算 0.36マイクロ秒 | |
DMA転送 最大8メガバイト/秒 | |
(2) | 優れた拡張性 |
周辺装置 16×255台までアドレス可能 | |
共有メモリを介して最大8台の計算機を結合した複合システムを実現 | |
(3) | RAS(Reliability,Availability,Serviceability)の配慮によるシステム保全機能強化 |
(a)LSIの大幅採用 | |
(b)主記憶ECC(エラー訂正)などきめ細かいエラー検出 | |
(c)オンライン保守,リモート診断など保守性の向上を志向 | |
(4) | 大形プリント板,マザーボード・バックパネルなど実装技術の革新による優れたコストパフォーマンス |
(5) | 高水準言語,拡張性・柔軟性に富んだリアルタイムソフトウェア |