FACOM 624BおよびFACOM 627Aは,浮上式磁気ヘッドを始めて採用した富士通の磁気ドラム装置で,1968年に完成した.
当時,リアルタイムのデータ処理等の目的で1,000万ビット以上の記憶容量を持つ磁気ドラムが必要とされていた.しかしながら,この要求に応えるためには,従来の固定式ヘッド方式の磁気ドラムでは,記録密度の向上が困難なため,ドラムが非常に大形となってしまう.そこで,FACOM 624BおよびFACOM 627Aでは,浮上式ヘッドの採用と記録材料の変更により記録密度を向上させ,大容量化を実現した.
FACOM 624B | FACOM 627A | ||
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完成時期 | 1968年 | ||
ヘッド方式 | 浮上 | ||
記憶容量 | 2,097,152バイト | 524,288バイト | |
平均アクセスタイム |
20ms(50Hz) 17ms(60Hz) |
10ms(50Hz) 8.4ms(60Hz) |
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データ転送速度 | 120KB/秒 | 150KB/秒 | |
ドラム | トラック数 | 512 | 256 |
回転数 |
1,500rpm(50Hz) 1,800rpm(60Hz) |
3,000rpm(50Hz) 3,600rpm(60Hz) |
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回転体寸法 | 400φ×350 mm | 250φ×200 mm | |
記録密度 | 30ビット/mm | ||
主要接続システム | FACOM 230-20/30,FACOM 230-50 |