日立製作所が1998年2月に発表したH-6593/6596は,無停止運転機能や高いスケーラビリティなどH-6592/6595シリーズの特長を受け継ぎ,より高性能・高信頼性・大容量・高機能を実現したディスクアレイサブシステムである.H-6592/6595の実績を基に,マイクロ・ハード両面から,性能/スケーラビリティ/機能を大幅に向上させている.
また,サポートHDDとして従来からの9ギガバイトに加え,超高速6ギガバイト,大容量18ギガバイトを揃え,これらをRAID5/RAID1,キャッシュ常駐機能の各種構成,およびACONARC/メタル/SCSI/ファイバ各種上位接続と組み合わせることにより,広範囲な顧客ニーズへの柔軟な対応を可能にしている.
この装置は以下の特徴を持つ.
- (1)従来,発熱の関係で困難とされていた1万回転の壁を2.5型(6.35センチメートル)径ディスクの採用によって突破し,12,030rpmの高速ディスク(6ギガバイト)の開発に成功した.同時に,コントローラの内部バス性能の向上やデータ転送パス数増設などによって性能を改善し,従来比で約2倍の性能を実現した.また9ギガバイトドライブや18ギガバイトドライブもラインアップし,顧客ニーズへの柔軟な対応を可能とした.
- (2)従来のメインフレームインタフェースやオープンインタフェースに加え,長距離接続による柔軟なシステム構成を可能とするファイバーチャネルを新たにサポート.多様なプラットフォーム接続を可能とする一方で,接続パス数も従来の16パスから32パスに拡張し,大規模システム環境への対応を可能にした.
- (3)H-6592/6595と同様に“HMRS(Hitachi Multiplatform Resource Sharing)”,“HMDE(Hitachi Multiplatform Data Exchange)”,“HMBR(Hitachi Multiplatform Backup/Restore)”などのマルチプラットフォーム機能をサポート.また災害対策を目的としたリモートコピー機能など,顧客の使い勝手を向上させる種々のソフトウェアプロダクトも同時にサポート.
項目 | 仕様 | |
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接続システム | メインフレーム | オープンシステム |
対ホストインタフェース | ACONARC/メタルチャネル | SCSI-2/Ultra SCSI/ファイバーチャネル |
サブシステム容量(最大) | 2,943GB | 2,963GB |
キャッシュ容量 | 256MB〜16GB | |
外形寸法(WxDxH)mm | 1268〜2918x800x1790 |