GR800シリーズは,メインフレームからオープンサーバまで広範囲のサーバシステムに接続可能とした同社のディスクアレイ装置で,2000年11月,GR820, GR840の2モデルのラインナップにて,出荷が開始された.大規模ディスクアレイ装置であるGR840では,最大記憶容量が4テラバイト(RAID 1構成時)に達した.
GR800シリーズディスクアレイでは,オープン時代の要請に応える形で,異種サーバ(異種OS、異種システム)間でのデータ交換を高速でかつ容易に行うオープン連携ソリューションが提供された.広範囲のサーバ接続を可能とするため,GR800シリーズは,メインフレーム向けとしてBMCチャネルとOCLINK(Optical Channel Link)インタフェースをサポートし,オープンサーバ向けとしてファイバチャネルインタフェースとSCSIインタフェースをサポートした.
また,GR800シリーズでは,装置内のディスク間で高速にオンラインバックアップを取得するアドバンストコピー機構を更に強化するために,新たにEC(Equivalent Copy)機能とOPC(One point Copy)の二つの機能を提供した.
- ECは,コピーを完了させたい時刻より前もって二重化コピーを開始させておいて,その後,コピー元とコピー先が等価状態になった後,コピー先ディスクを切り離すことでコピーを完了する機能である.
- OPCは,コピー開始指示後即時に論理的な意味でのコピーを完了させておいて,バックグラウンドでコピーを行う機能である.
このOPC機能を用いれば、業務運用中のデータに対して高速にコピー作成やバックアップ取得を行うことが可能となる.更に,取得したバックアップは複数持つことができて,バックアップの世代管理ができる.またバックアップしたデータを高速にリストアでき,事故その他によるデータ消失時の回復時間を大幅に短縮できる.
更に,GR800シリーズでは,GR740同様,装置内だけでなく装置間のアドバンストコピー機能(リモートアドバンストコピー機能)もサポートしており,装置間をファイバチャネルや回線で遠距離接続する構成により,災害に備えたバックアップシステム(ディザスタリカバリシステム)の構築を可能であった.
出荷時期 | 2000年11月 | |||
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容量 | メインフレーム 接続 |
装値容量 | 30.2 〜 4,014.3 GB | |
論理ボリューム | 1.26 GB, 1.89 GB, 2.835 GB | オープン接続 | 143.2 〜 6,730 GB | |
コントローラ数 | 2 〜 4 | |||
ホストインタフェース | メインフレーム:OCLINK (最大 17 MB/s) BMC(Max 4.5 MB/s) オープンサーバ:ファイバチャネル(最大 100 MB/s) Ultra Wide SCSI(Max 40 MB/s) |
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キャッシュ容量 | 1 〜 16 GB | |||
搭載ドライブ数 | 8 〜 240 | |||
サポートRAID構成 | 1, 5, 0+1(1+0と同等) |