H-8598磁気ディスク装置は,H-8576(317MB/アクチュエータ)の倍容量機として開発された.
本装置は,前世代の装置(H-8576)方式を踏襲し,リードライト仕様を大幅にエンハンスし,またヘッド位置決め等その他の部位に関しては,それぞれの性能をエンハンスすることにより高記録密度への対応を行なった.
高密度記録実現の為,磁気ヘッド材にはMnZnを採用し,記録変調方式は2-7記録方式を採用した.
これらの技術により,円板周方向記録密度は2.4倍に強化され,メディア転送速度も3メガバイト/秒と大幅に向上した.スピンドル1基に2台のロータリアクチュエータを配置する方式は従来機と同様だったが,HDAは外部よりフィルタリングした空気を供給する外部循環方式を採用した.
各アクチュエータは,それぞれ630MBの容量を持ち,IBM3380との互換性を持っていた.
完成時期 | 1982年10月 |
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装置当り記憶容量 | 2,5 GB/DKU |
スピンドル当り記憶容量 | 1,260 MB |
BPI | 15,000BPI |
TPI | 600TPI |
面記録密度 | 9 Mbit/ inch² |
円板サイズ/枚数 | 14 inch/11枚 |
ヘッドタイプ/アクチュエータ当り本数 | 軽荷重MnZnフェライト20本+1本(サーボ) |
平均アクセス時間 | 16 ms |
ディスク回転数 | 3,600rpm |
データ転送速度 | 3 MB/s |