FACOM 463Kは,直径14インチの1枚のディスクをカートリッジに収容した可換媒体と固定ヘッド方式を採用した富士通のディスクファイル装置で,1969年6月に完成した.
本装置は,FACOM 631A/B磁気ディスク装置の成果を利用し,小形コンピュータFACOM 230-10D (FACOM 230-10の改良機)システム用の高速・大容量の補助記憶装置,外部記憶装置として開発され,FACOM 230-10DのDFC(Disk File Channel)に最大3台まで接続できた.
本装置のヘッドは,エアー・フローティング・タイプで,カートリッジ全面にわたって36個固定して配置されていた.1個のヘッドには2トラック分のヘッドが搭載され,ヘッドを移動させないで72トラックのデータをアクセスできた.そのため,磁気ドラム並みの高速アクセス・タイムを有した(60Hz駆動時の平均アクセスタイムは16.7ミリ秒).カートリッジは直径37cm,重量約1.5kgの円板であり,片面当たりの記憶容量は131,072バイトであった.また,円板を装着し直すことにより両面の使用が可能であった.
完成時期 | 1968年6月 |
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記憶容量 | 131,072byte(8bit/byte) |
トラック当たり容量 | 2,048byte |
レコード当たり容量 | 256byte |
レコード数/トラック | 8 |
トラック数/面 | 72トラック |
平均アクセス時間 | 16.7 ms(60Hz)/20 ms(50Hz) |
ディスク回転数 | 1,800 rpm (60Hz)/1,500 rpm(50Hz) |
データ転送速度 |
73.7 KB/s(60Hz) / 61.3 KB/s(50Hz) |
接続システム | FACOM 230-10D |