パナファコム(現PFU)の16ビットミニコンPANAFACOM U-100シリーズの後継機.1978年7月にPANAFACOM U-100シリーズを持ち各種の機能強化,プライスパフォーマンスの改良を図ったPANAFACOM U-1100(U-100の後継機),U-1300(U-200およびU-300の後継機)およびU-1500(U-400の後継機)の3機種が発表された.その後,PANAFACOM U-1200,U-1400,U-1200II,U-1500IIの追加により機種の充実が図られた.このPANAFACOM U-1000シリーズは,通信制御(Communication),産業制御(Control),データ処理(Computation),会話型TSS(Conversation)の4C機能を有し,中型汎用コンピュータにも匹敵した.PANAFACOM U-1200およびU-1200IIにはラック搭載型に加え,デスクサイド型も用意され,幅広い用途に応えた.1981年2月には,PANAFACOM U-100シリーズおよびPANAFACOM U-1000シリーズを合わせた累計出荷台数が1万台を超え,ミニコンで国内最多納入を実現した.
また,UNIX SYSTEM IIIベースのOS UNICUS(ユニカス)が追加された(1983年8月発表).当時は,まだUNIXが一般に認知されていなかったが,他社に先駆け,16ビットミニコンでオープンカルチャへの対応を図り,後継機32ビットミニコンPANAFACOM A(エース)シリーズでのUNIX OS標準搭載へと発展させた.
U-1100 |
U-1200 ( )内はU-1200II |
U-1300 | U-1400 |
U-1500 ( )内はU-1500II |
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発表時期 | 1978年7月 |
1982年7月 (1984年9月) |
1978年7月 | 1980年7月 |
1978年7月 (1983年8月) |
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主記憶装置 | 記憶素子 |
磁気コア, ICメモリ |
ICメモリ |
磁気コア, ICメモリ |
ICメモリ | |
語長 |
16bit+ 2パリティ |
16bit+ 6ECCbit |
16bit+ 2パリティ |
16bit+ 6ECCbit |
32bit+ 7ECCbit |
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サイクルタイム |
磁気コア1.5μs ICメモリ0.7μs |
0.45μs |
磁気コア0.75μs ICメモリ0.5μs |
0.45μs | 0.4μs/4B | |
記憶容量 | 32〜64KB |
256KB〜1MB (512KB〜2MB) |
32〜64KB | 128〜512KB | 256KB〜2MB | |
記憶保護 | - |
標準 (アクセス制御,モード制御) |
標準 (1KB単位) |
標準 (アクセス制御,モード制御) |
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演算制御 | アーキテクチャ | 16ビットCPU独自アーキテクチャ | ||||
命令数 | 90 |
193 (オプション含む) |
104 (オプション含む) |
224 (オプション含む) |
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浮動小数点演算 | - | オプション | ||||
十進演算 | - | オプション | - | オプション | ||
割込みレベル | 内部2,外部4 | 内部3,外部8,特殊外部1 | ||||
固定小数点加減算速度 | 2.8μs |
1.0μs (0.7μs) |
0.8μs | 0.8μs | 0.45μs |
(注) 上記の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.