32ビットマイクロプロセッサSuperSPARCを搭載したワークステーション.サンマイクロシステムズ(本社:米国)からOEM供給(注1)を受けて,1992年5月に富士通から「S-4/10モデル30,40,50」として発表された.同製品はPFUからも販売された.FUJITSU S-4/10の各モデルは,サンマイクロシステムズ社の「Sun SPARCstation 10」と「Sun SPARCserver 10」に対応する.
IT(情報技術)利用のオープン性が高まる中で,そのコンピュータの上で動作するアプリケーションの豊富さが今までにも増して重要な意味を持つ時代の下,富士通Sファミリーエンジニアリングワークステーション(Sファミリーと略称)のラインナップ強化のために,世界的に豊富なアプリケーションが動作するサンマイクロシステムズ社の製品が採用された. 併せて日本市場のために,周辺装置の強化としてに日本語ページプリンタ「F6788C」と「F6788D」が発売された.
- (注1)富士通は,1988年8月にサンマイクロシステムズとOEM契約を締結し,同月,EWS(エンジニアリングワークステーション)市場に向け「富士通Sファミリー」として,FUJITSU S-3/4ワークステーションファミリーを発表した.それによって,最新業界標準を取り込み,当時拡大著しかったEWS市場に対応した.
モデル名 | S-4/10モデル30 | S-4/10モデル40 | S-4/10モデル50 | ||
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発表時期 | 1992年5月 | 1992年5月 | 1992年5月 | ||
CPU | SuperSPARC | ||||
CPU数 | 1 | 2 | 4 | ||
性能 | SPECint92(*1) | 44.2 | 52.6 | -- | -- |
SPECfp92(*2) | 52.9 | 64.7 | -- | -- | |
SPECthrput89(*3) | -- | -- | 推定109 | 推定218 |
(*1)SPECint92: 整数演算性能を表す指標
(*2)SPECfp92: 浮動小数点演算性能を表す指標
(*3)SPECthruput89: マルチプロセッシングの性能を表す指標
以上の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.