【東芝】 Rupo JW-V610

1996年に発売されたパーソナルワープロで,インターネット機能を搭載し,簡単なWebページアクセスや電子メール送受信を可能とした.かんたんインターネット機能が表示する画面のメニューを選択するだけで,パソコン通信ホストPeople(後のFFNet)への接続設定が行われ,インターネットアクセスが可能となった.

JW-610は,インターネットアクセス以外に,画像データの取り扱いに特徴があった.本体には映像入力端子が標準装備されており,ビデオカメラ,デジタルカメラ,ビデオスキャナなどの映像機器から画像を文書中に取り込むことができた.取り込んだ画像に対しては,画像の人物などの輪郭を自動で切り抜く「輪郭抽出機能」や,背景と人物の合成や集合写真の合成などに利用できる「背景合成機能」が提供された.

一方,ハードウェア的には,256表示DSTNカラー液晶,1,670万色フルカラー印刷が可能な高速プリンタを標準装備した.液晶の解像度は,640×480ドットであった.プリンタは,3行同時印刷プリンタで,233文字/秒の印刷が可能であった.

Rupo JW-V610の諸元と仕様
外形寸法他
幅365×奥行343×高さ75mm,約4.6kg
電源条件
AC100V±10% 50/60Hz 16W(最大 60W)
表示装置
DSTNカラー液晶(256色) 640×480ドット 256色
表示文字数 40字×20行(標準),26字×13行(拡大表示),
        80字×39行(縮小表示),22字×26行(縦書き表示),
        80字×20行(英文表示)
プリンタ
感熱・熱転写方式(1,670万色フルカラー) 56×56ドット/文字(10ポイント)
印字速度 233字/秒 オートシートフィーダ
曲線スーパーアウトラインフォント(明朝体,ゴシック体,正楷書毛筆体,創英ポップ体,創英新江戸文字)
アウトラインフォント(クーリエ12,クーリエ10,タイムズローマン)
インタフェース
映像入力端子,高速RS-232C端子
入力・変換方式
全文まるごと変換(最大60文字)
変換単語数 428,000語(基本単語 150,000語),AI変換 950,000例
新語登録 450語
カラーイメージ編集
編集サイズ 640×480ドット 表現可能色数 1,670万色
編集機能 輪郭抽出,背景合成,塗りつぶし,反転,移動/コピー,
     拡大/縮小,回転,文字入力,合成,効果,画質変更
データ処理
表計算,ビジネスグラフ,他社文書変換 MS-DOSテキスト変換
インターネット/通信
かんたんインターネット(インラインサインアップ,Webアクセス,E-Mail送受信,ネットニュース受信),簡単ニフティ(オンラインサインアップ,送受信自動実行,送り先登録,フォーラム登録),ワープロ/パソコン通信

  
Rupo JW-V610