1991 年10 月,日本電気よりOA機器用にデザインされ,文字のバランスに特長のある「平成書体」を業界で初めて採用するとともに,なめらかな文字曲線を実現する「3次ペジエ曲線」などにより高品質な印字を実現し,印刷速度を向上したパーソナルワープロ3機種が発売された.
3機種はmini5SX, mini7SX, mini7SDであり,以下の特長を有していた.
- (1)通産省工業技術院の指導に基づき日本規格協会文字フォント開発・普及センターが開発したOA機器用の書体「平成書体(明朝体,ゴシック体)」を採用しており,縦書き/横書き,拡大文字/縮小文字いずれでもバランスの良い見やすい文書を作成できた.
- (2)スーパアウトラインフォントに,よりなめらかな文字を実現する「3次ペジエ曲線」を採用し,印刷密度を400ドット/インチと向上した新型マルチラインプリンタを搭載し,通常の文字だけでなく,拡大文字も美しく印刷できた.
- (3)アウトラインフォントのデータ処理を高速に行うために専用プロセッサ「V60」を搭載,CPUに16MHzのマイクロプロセッサ「V33」を採用し,最大 2.6行の同時印刷が可能な160 ドットマルチラインプリンタを搭載していることで,高品質の印字と印刷速度の向上を両立していた.