東芝が1988年に販売を開始した,AI(人工知能 − Artificial Intelligence)技術を応用した文書作成機能を持つ業務用ワープロ.従来のワープロは効率的に文書を作成することに主眼を置いていたが,JW-1000AIでは,文書作成の効率性はもちろんではあるが,洗練された質の高い文書の作成も視野に入れていた.そのために,同一文書内の文章に,「である」体と「です,ます」体が混在しているような問題点を指摘するために,AI技術による知識処理を応用したのである.
JW-1000AIでは,以下の機能を提供していた.
- (1)AI技術を利用した知識処理により,同一文書内の文体の不統一や表記上の誤りを指摘する文書推敲機能
- (2)英日/日英/類語辞書などの推敲用辞書を搭載による言い回しの洗練化のための支援
- (3)文書の論理構造を解析・理解し,書式にしたがって自動的にレイアウトする知的レイアウト機能
- (4)17インチペーパホワイトスクリーンの高解像度ディスプレイ採用による視認性向上
- (5)全面的なマウスによるアイコン操作の実現による操作性の向上
- (6)400dpiの高解像度ページプリンタを開発し,アウトラインフォントをサポート