日本語ワードプロセッサがオフィス用文書作成機として普及が始まった頃,ソニーは,1985年6月,ハンディタイプの日本語パーソナルワードプロセッサ“ヒットビットワード”HW-30を発表した.
特徴
- 1) 50音順配列キーボード
- 「あいうえお」をそのまま,キーボードに配列してあり,初心者でも入力がしやすいように配慮されている,また,大型のキーを使用したフルストロークタイプで,操作がしやすく,長時間の使用も耐えられる.
- 2) かな/ローマ字入力による漢字変換方式も可能
- かな文字,英文字のどちらで入力しても漢字に変換できる,英文字は,英文タイプライターと同じ配列(JIS規格)になっている.
- 3) 使用文字種3,526文字を内蔵
- 英文,数字,ひらがな,カタカナ,記号および漢字が使用でき,JIS第1水準の漢字2,965を含め,全部で3,526文字を内蔵,印字の大きさは,全角・倍角・半角(英数字のみ)が選べる.
- 4) 熟語や文章をメモリ可能
- 文字や熟語は,常用句メモリで10種類記憶できる,文書メモリを使えば,最大1,280文字まで記憶が可能となる.
- 5) 液晶ディスプレイ搭載
- 12桁表示のワイド液晶ディスプレイを装備.
- 6) 熱転写プリンタ内蔵
- 本体の中に熱転写式の16×16ドットプリンタを内蔵しており,印字リボンの交換により,黒,赤,青,緑,茶の5色のカラー印刷が可能.
- 7) コンパクトデザインと3電源方式
- 電源方式は乾電池,充電式電池,AC100Vの3電源方式を採用,重量2.6kg(本体のみ),薄さ64mm,キャリングハンドル付きで,持ち運びが容易にできる.
入力方式 |
50音順配列キーボード入力 英文字はJIS準拠キーボード配列 |
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変換方式 | かな入力漢字逐次変換,ローマ字入力逐次変換 |
表示画面 | 12桁液晶ディスプレイ |
表示文字 | ゴシック体,16ドット×16ドット |
使用文字種 | 3,526文字(JIS第1水準漢字,英数字,ひらがな,かたかな,記号) |
記憶容量 |
文書 1,280文字(全角文字) 常用句 10文字×10種(全角文字) |
文書作成機能 | 訂正,挿入,削除,移動,行挿入,倍角,全角,半角文字 |
印字方式 | 熱転写方式 |
印字文字 | ゴシック体,16ドット×16ドット |
行印字数 | 40文字(全角文字) |
印字速度 | 13文字/秒 |
用紙サイズ | 最大242mm幅(A4サイズ程度)までフリーサイズ |
文字サイズ | 10.5ポイント(全角文字) |
用紙種類 | 普通紙,サーマル紙,官製はがき |
印刷機能 | 横書印刷,縦書印刷,一括/1行印刷 |
電源 |
DC6V 単一乾電池4本,または充電式電池(別売,HWB-30) AC100V 50/60Hz(付属ACアダプタ AC-HW1使用) |
消費電力 | 約6W |
大きさ | 346(幅)×300(奥行)×64(高さ)mm |
重さ | 本体 約2.6kg(約3.0kg 乾電池含む) |