日本電気は,1987年10月,パーソナルワープロとして初めて48ドットプリンタを採用した文豪mini7Hなど4機種を発売した.
同社は,パーソナルワープロとして,1985年10月に文豪mini3,文豪mini5および文豪mini7を発表したが,パーソナルワープロの最上位機(高級機)としての文豪mini7は,その後,1986年11月に10インチCRTを採用した文豪mini7Gとして,1987年5月にはアプリケーションを強化した文豪mini7GXとして強化されていった.文豪mini7Hは文豪mini7GXの後継機であり,パーソナルワープロとして初めて48×48ドットプリンタを採用したことで10.5ポイント文字を活字並みの印字を実現し,さらに明朝体の他にオプションとして毛筆書体を提供するなどで高品質な文書作成を可能にした.またモデムボード(伝送速度300bps,1,200bps)および通信ソフトを内蔵したモデルを用意したので,モデムやモデム付き電話を使用することなく,家庭の電話用プラグに接続するだけでPC-VANなどのパソコン通信サービスを利用することができた.その上,ファクシミリ機能を内蔵したモデルを用意していたので,ワープロで作成した文書を遠隔地のファクシミリ(G3機)に送信でき,またファクシミリから送信されたデータを受信することができた.
文豪mini7H | (参考)文豪mini7GX | (参考)文豪mini7G | ||
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発表 | 1987年10月 | 1987年5月 | 1986年11月 | |
表示 | 画面サイズ | 10インチフラットタイプCRT | ||
表示文字数 | 40字×24行 | |||
文字構成 | 16×16ドット | |||
その他 | 1/2縮小表示(80字×38行表示) | |||
入力 | 入力方式 | 連文節変換,文節変換 | ||
キーボード | JIS準拠,50音 | |||
使用文字種 | JIS第1水準,第2水準(ROM) | |||
外字登録数 | 2,400語 | |||
記憶 | 内部記憶容量 | 12頁(1,000字/頁) | − | |
外部記憶装置 | 3.5"FDD(2DD)×2台 | |||
外部記憶容量 | 150頁/FD(1,000字/頁) | 125頁/FD(1,200字/頁) | ||
印刷 | 印字方式 | 熱転写方式,感熱方式 | ||
文字構成 | 48×48ドット | 24×24ドット | ||
文字サイズ | 10.5ポイント | |||
書体 | 明朝体,毛筆体(オプション) | 明朝体 | ||
印字速度 | 20字/秒 | 33字/秒 | ||
最大用紙幅 | B4横 | |||
最大印字数/行 | 90字/行 | |||
機能 | 表計算 | 表計算ソフト(自動再計算等) | 表計算ソフト(自動拡大機能) | 表計算ソフト(パーソナルカード) |
グラフ表示 | 円,棒,折れ線など6種 | |||
データ処理 | パーソナルカードソフト | |||
欧文対応 | 7カ国語(英文スペルコレクタ内蔵) | 7カ国語 | ||
通信 | モデム内蔵型を用意 | オプション | ||
その他 | FAX機能内蔵型を用意 | − |