1998年6月に東芝が発表したUNIXサーバで,UXシリーズを構成する機種.米国サン・マイクロシステムズ社の技術を導入して開発されたものであるが,東芝独自の機能として,リモート管理を可能とするシステムサービスプロセッサを搭載している.
CPUは,UltraSPARC II i(300MHz)を採用している.メモリは,最大1ギガバイトまで増設可能,磁気ディスクは本体内に最大36.4ギガバイトまで収納可能.
磁気ディスクとしては,ホットスワップを可能とする東芝製ディスクアレイ装置(ArryFort)を接続することが可能.RAID構成としては,0,1,0+1,3が可能である.
UX2000iの最大の特徴は,本体のCPUと独立したシステムサービスプロセッサを搭載できることである.これにより,ネットワーク経由での遠隔地からの運用管理や保守が可能となる.システムサービスプロセッサにより,以下の機能が実現される.
- (1) リモート・コンソール機能
- 遠隔地から,システムの起動やパラメータの設定等のシステムコンソール上の作業が可能.
- (2) リモート・サーバ制御機能
- 遠隔地から,システムの電源投入/シャットダウン/電源強制遮断などを行なうことが可能.
- (3) リモート・システム状態情報採取機能
- 遠隔地から,システムのハードウェア構成情報やシステムの稼働状態に関する情報収集と参照が可能.
- (4) リモート・クラッシュダンプ機能
- 遠隔地からメモリダンプを実行することが可能.
- (5) RAS機能(異常通知機能)
- RAS機能(温度監視,ファンストップ監視,電源異常監視等)と連携して,システムの異常をイーサネットやディジタル入出力ボードを通して外部に通知することが可能.
CPU | UltraSPARC II i (300MHz) | ||
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メモリ | 128MB〜1GB | ||
磁気ディスク最大容量(内蔵) | 36.4GB Ultra Wide SCSI (40MB/S) |
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Ethernet | 10BASE-T/100BASE-T | ||
サイズ(高さx幅x奥行) | 450x290x540mm | ||
システムサービスプロセッサ | RAS機能 | CPU監視,温度監視,ファン監視,電源監視 | |
リモート機能 | コンソール機能 | システム起動環境設定 | |
サーバ制御機能 | 電源投入,シャットダウン,電源強制遮断 | ||
システム状態情報採取 | システム構成情報/システム状態(CPU負荷,メモリ使用状況など)の参照・採取 | ||
クラッシュダンプ機能 | OSロック時の強制停止,メモリ状態のディスク保存 | ||
異常通知機能 | システム異常情報の外部通知(ネットワークやデジタル入出力ボード経由) |