1995年10月,中央処理装置(CPU)に64ビットのRISCチップ「R10000」を採用し,CPUを8個搭載したUNIXコンピュータとしては業界最高速レベルを実現したサーバUP4800/770などが発売された.「R10000」は,日本電気と米国MIPSテクノロジーズ社が共同開発し,プロセッサ単体の演算性能が従来「R4400(250MHz)」チップに比べて約3.3倍に向上していた.UP4800/770はCPUにクロック周波数200メガヘルツ(MHz)のRISCチップ「R10000」を最大8個まで搭載でき,毎分最大4,400回のトランザクション処理が可能であった.UP4800/760は「R10000」を最大4個まで搭載でき,毎分最大3,100回のトランザクション処理が可能であった.「UP4800/660R」は CPU,ディスク装置,ディスプレイ,キーボードなどシステムを構成するハードウェアを筐体内に格納することが可能で,現行機種で信頼性を向上するための二重化構成を実現した場合に比べて,設置面積を約40%削減することが可能なラックマウント型サーバであった.
モデル名 | UP4800/ 770 | UP4800/ 760 | UP4800/ 660R | UP4800/675AD |
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プロセッサ | R10000 最大8個 |
R10000 最大4個 |
R4400MC 最大4個 |
R4400MC 最大4個 |
主記憶 | 64MB 〜2GB |
64MB 〜1GB |
64MB 〜1GB |
64MB 〜2GB |
キャッシュ一次 | 命令32KB データ32KB |
命令32KB データ32KB |
命令16KB データ16KB |
命令16KB データ16KB |
キャッシュ二次 | 1MB | 1MB | 4MB | 4MB |
磁気ディスク | 4.2GB〜3.4TB | 2.0GB〜2.4TB | 2.0GB〜2.4TB | 2.1GB〜3.4TB |