【ソニー】HB-F1

HB-F1は1986年11月に発売されたMSX2規格対応のパーソナルコンピュータで,1行80文字,同時256色表示を可能にしている.MSX2規格は,MSXのソフトウェアを継承しながら機能を強化した規格で,512色から任意の16色を表示することや,256色の同時表示,512×212ドット表示が可能である.

本機は,MSX普及モデル並みの低価格で,本格的なMSX2規格に対応した高度なグラフィック機能やなめらかなスクロール処理などを実現するために開発された.MSX2規格では最大の128キロバイトのRAMを実装し,すぐ使えるソフトとして「HiT BiTノート」も内蔵している.また,ゲームにも十分対応できる仕様のハードスペックを備えている.

HB-F1は下記のような特長を持つ:

  • 1.MSX機並みの低価格(32,800円)で,ビデオRAM128キロバイト,MSX2対応内蔵ソフト,各種出力インタフェース等を実装し,MSX2の諸機能を最大限に使用できるハード仕様を備えている.このため,ゲームをはじめ個人のパソコンとしての使用や各種スモールビジネス処理など種々の使い方に対応できる.
  • 2.ゲームをより楽しめるように,レバー一つでゲームスピードが調整できるスピードコントローラと,HB-101などで使用されたボードスイッチを搭載している.
  • 3.MSX2対応ソフト「HiT BiTノート」を内蔵.住所録・メモ・スケジュールのデータ処理が可能なこれまでの「HiT BiTノート」をさらに改良し,時計・電卓・カレンダー機能を付加した.
主な仕様
項 目 適 用
CPU Z-80A相当
メモリ ROM:48KB(MSX2-BASIC+内蔵ソフトウェア)
RAM:メイン:64KB,ビデオ:128KB
キャラクタ表示
グラフィック表示
スクリーン0:40字×24行 または80字×24行,512色中2色
スクリーン1:32字×24行,512色中16色
スクリーン2:256×192ドット,512色中16色
スクリーン3:64×48ドット,512色中16色
スクリーン4:256×192ドット,512色中16色
スクリーン5:256×212ドット,512色中16色,4ページ
スクリーン6:512×212ドット,512色中4色,4ページ
スクリーン7:512×212ドット,512色中16色,2ページ
スクリーン8:256×212ドット,256色,2ページ
サウンド機能 8オクターブ 3重和音+1効果音
カセットインタフェース 8ピンDINジャック 1200/2400ボー
CRTインタフェース RF出力,コンポジット出力,アナログRGB出力(DIN8ピン)
キーボード フルストロークキーボード
ASCII配列(英数字)および50音配列(ひらがな,カタカナ),
グラフィック記号対応
その他 MSX仕様カートリッジスロット2基(うち本体背面1基)
ジョイスティック端子2個
オーディオ出力端子
カレンダー時計内蔵

  
HB-F1