「マイコン」ブームで,マイコン熱が急上昇している中,1978年発売を開始した
シャープの多機能パーソナルコンピュータ「MZ-80K」は,たちまちマイコンファンの人気を独占し,市場占有率も50%と,2位以下を大幅に引き離し快走を続けた.
この「MZ-80K」は,中学1年生くらいで理解できる英単語を組み合わせてプログラムを作成し,動作させる事の出来る"BASIC言語"を採用しているので,コンピュータの知識を必要とせず簡単に取組む事が出来た.
コンピュータは,宇宙計画,銀行のオンラインシステム等,現代社会に欠かすことの出来ない必需品だが,マイコンも,スピード,記憶容量の差こそあれ,同じ働きをしてくれる.コンピュータが業務用大型トラックならば,マイコンは自家用軽自動車という事で,当時はブームを巻き起こした商品の一つであった.
- MZ-80Kの特長
- (1)BASIC言語をテープモードで作成可能
- テープでRAMに記憶させ,簡単に英単語を使い,対話しながらプログラム作成が可能で,初心者でも直ぐにプログラマーとなれる.
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(2)CRTディスプレイ
- 10型白黒ブラウン管に処理結果を表示させたり,ブラウン管上で確認出来るため,プログラムの作成,編集が容易である.
- (3)クロック,サウンド回路搭載
- クロック回路-----プログラムにより時刻を表示出来る.
サウンド回路-----プログラムにより3オクターブの音が出せる. - (4)セミキット
- 従来の完全バラキットと異なり,CPUボード,CRTディスプレイ,電源,カセット等,重要部品はすべて調整,検査済の組立キットである.