【富士通】 FUJITSU FM-360SVシリーズ

富士通のPCサーバ.FM R-340SV(1992年7月発表),FM R-360SV(1993年11月発表)の後継PCサーバとして1994年6月に富士通から発表された.それまでの富士通のPCサーバの後継機として,データベースサーバのような用途への対応強化を配慮して,特に規模的に増強されているのが特徴である.FUJITSU FM-360SVは次の特徴を持つ.

(1) 高速処理
CPUにインテル社のPentiumプロセッサ(66MHz〜100MHz)を採用し,2CPUモデルを用意した.また,メモリ容量も大幅に増やした(最大384メガバイト).
(2) ECCメモリの採用
メモリ容量の増大に対し,信頼性向上技術としてECC(注1)機能の付いたメモリを採用.
(3) ディスクアレイ(注2)装置のサポート
ディスクの大容量化のためにディスクアレイを採用.
(4) 無停止電源装置の提供
(注1)ECC(Error Check and Correct):メモリのエラーに対し,1ビットエラー訂正可能,2ビットエラー検出可能.
(注2)ディスクアレイ: RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)とも呼ばれる.複数のディスクを並べて,全体を1つのディスクのように制御することで,大容量化と高信頼化を図る方法.
FUJITSU FM-360SV 諸元
モデル名 FM-360SV II
モデル566E
FM-360SV
モデル466E
FM-360SV
モデル566E
FM-360SV
モデル599E
発表時期 1994年6月
CPU Pentium
(66MHz)
486DX2
(66MHz)
Pentium
(66MHz)
Pentium
(100MHz)
CPU数 2 1
主記憶 32MB〜384MB 16MB〜384MB
内蔵ディスク
(標準)
1GB
内蔵ディスク
(増設)
<530MB,1GB,2GBの選択>×7スロット
LANカード <10base, 5base2>あるいは<10base, 5base-T>
あるいはインテリジェントタイプの<10base, 5Base2>の選択(*1),
TokenRingカード(*2)
OS Windows NT
Windows NT AS(*3)
Windows NT
Windows NT AS(*3)
OS/2 LANマネージャ
NetWare
その他
  • 32ビットEISA(*4)バス
  • メモリの大容量化.ECCメモリの採用
  • マルチプロセッサ(FM-360SV IIモデル566E)
  • モジュラ構成によるフィールドアップグレード
  • 拡張性
      内蔵ディスク:1GB+(530MB,1GB,2GBの選択)×7スロット
  • ディスクヂュプレクシング(コントローラを含めたディスクの二重化)
  • M/Kカード:
      富士通のMシリーズ/Kシリーズと通信するための通信カード

(*1)10Base:伝送速度10Mbps

(*2)Token Ring:IEEE802.5に準拠

(*3)AS:Advanced Server

(*4)EISA: Extended Industrial Standard Architecture

以上の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.
  
FUJITSU FM-360SV