1963年に完成したOKITAC5090Hは九州大学が設計時点から関与し,同大学計算センターの利用の増加に伴い,OKITAC5090Hを用いてクローズド方式によるジョブ数を増加させるために,監視プログラム(モニタ)の開発が行われた.
このモニタは,コントロールカードシステムによる磁気テープベースのバッチ処理方式を採用し,親モニタの監視下において,コンパイルモニタ,実行モニタ,変換編集モニタから構成されていた.ここで,変換編集モニタとは,実行結果をラインプリンタやカードパンチに直接出力するのではなく,いったん磁気テープに出力しておき,コンパイル結果と共にまとめてラインプリンタへ出力するものであり,一連の処理は多重プログラミングの原理を利用したスプール処理方式を実現したものであった.