シャープは,最新のLSI技術によりマルチプロセッサ・システムを採用したオフコンHAYAC-7000を開発し,1981年6月に発売した.マルチプロセッサ方式の採用により,各々のCPUに負荷が分散され,データ処理のスピードアップを実現しており,下記の特徴を持つ.
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- (1) 独立に動作する2つの高性能16ビットマイクロプロセッサを搭載し,大量の情報を迅速に処理する.
- (2) マルチワーク機能にて,最大32の異なる業務を同時並行処理する大規模ワークステーション・システムの構築も実現.将来の業務拡張にも十分に対応できる信頼性の高いシステムで,入出力装置も最大64台接続可能.
- (3) 最大1メガバイトの大きな論理アドレス空間を持つ仮想記憶方式により,主記憶装置の有効利用が図れるだけでなく,プログラムの開発にあたり,主記憶装置の大きさを意識せずにプログラミングすることができる.
- (4) ファイル・マネジメント・プロセッサにより,内蔵磁気ディスク装置の処理速度を従来の同社の機種より30%以上向上.
- (5) 計数処理はもちろん,日本語情報処理,図形・文字等のイメージ情報処理など,用途に応じてシステム構成を幅広く選択でき,電子メール,電子ファイル等との結合・拡張も可能.