シャープは,独自の簡易多項目入力装置(センサパネル)とCRT,8"FDD,CPUをデスクに一体化し,オフィスファーニチャーとしてのデザインと使い勝手を優先した漢字オフコンHAYAC-3800を,1980年6月に発売した.業界初の音声ガイダンス機能を実現し,音声でオペレータに入力内容の指示などを具体的に行うため,コンピュータをはじめて使用する場合でも容易に操作できる.音声ガイダンスの音声は,あらかじめフロッピーディスクまたは磁気ドラムに記録されており,これを呼び出して再生する.
本機は16ビットマイクロプロセッサZ-8000を採用し,独自のマルチタスクOSにより,デュアルジョブの同時処理が可能である.プログラム言語はCOBOLと簡易言語SCHPOLを採用した.また,このモデルは西独のハノーバメッセに出展され,ヨーロッパを中心に海外展開も図られた.