HAYAC-5000に続き,シャープからHAYAC-6000が1978年5月に発売された。バイポーラ4ビットスライスプロセッサを採用し,複数のコンピュータを連結できる初のチェインド(連鎖)プロセッサ方式のオフコンである。また、漢字処理を可能にしている。
本機は下記の特徴を持つ.
- (1)6台までのコンピュータを連結機構で相互に接続できるチェインドプロセッサ方式を採用し、大量の情報の高速処理を可能にするとともに、システムの拡張を容易にしている.連結機構は、コンピュータ本体のメモリとは別に共有メモリを持ち,これを介してコンピュータ間のデータの授受を行うとともに同期をとる.
- (2)最高64台の端末装置で8つの異なる業務を同時並行的に処理できるマルチワーク機能を装備して,大規模システムへの展開を可能にした.
- (3)仮想記憶方式の確立,通信機能の強化,ファイル容量の増大,交換可能なカートリッジディスクファイルの採用などの機能強化が図られた.
- (4)操作しやすい対話型大型ディスプレイ,コードレスインプットが可能な専任者不要の入力装置センサパネルなど,現場優先の思想にもとづき開発された.
- (5)誰にでも使えるパラメータ形式の高級言語(APPLES)が開発され,ソフトウェアの面でも大きく前進した.
- (6)伝票発行,データエントリ,各種問合せなどのインラインシステムから,大容量のディスクと高速プリンタによる幅広いデータ処理・データ通信分野まで適用できる.