【三菱電機】 Entranceシリーズ

eビジネスと基幹業務をシームレスにオールインワンで提供する三菱電機の新サーバーシリーズであり,2000年9月に発表された.

Entranceシリーズでは,基幹業務,eビジネス,およびデータウェアハウス間を,XMLを基盤としたリクエストブローカIIB(Internet Integration Broker)などで連携するアプリケーション統合ハブ(AIH:Application Integration Hub)により,Oracle8iやSQL Serverなどのオープンデータベースを活用した,インターネット情報配信システム,インターネット受注システム,Webアプリケーション開発実行環境など,Webフロントからバックエンドのデータウェアハウスまで,豊富なソリューション・レパートリーを提供できた.

これらのシステムを可能とするため,Entranceシリーズでは,基幹業務とeビジネスを,次の4種類の機能別マルチプロセッサで分散実行し,飛躍的な性能向上を実現した.

  • 統合Windowsプロセッサ(IP):Windows NT上で基幹系・情報系アプリケーションを高速処理するIntelプロセッサ
  • 拡張Windowsプロセッサ(XP):インターネットアプリケーションを実行するIntelプロセッサで,セキュリティのために基幹業務とは別のプロセッサとなっている
  • DP-UXプロセッサ(DP):三菱電機が,オフィスコンピュータで培った基幹業務オペレーティングシステムDP-UX用のプロセッサ
  • RDBプロセッサ"GREO":三菱が独自に開発したRDB専用プロセッサで,ソート,索引キー生成,DB検索を高速に処理し,GREOなしに比べて約100倍から1000倍の超高速ソート処理が可能

Entranceシリーズは,最高の性能・信頼性・拡張性を誇るモデル700,モデル700の性能に迫りながらコンパクトなモデル500,優れたコストパフォーマンスを発揮するモデル300,価格最優先のモデル200から構成されていた.

Entranceシリーズの仕様
  モデル700
タイプ1-5
モデル500
タイプ1-5
モデル300
タイプ1-4
モデル200
タイプ1-3
プロセッサ構成*1 IP 1(最大4) 1(最大2) 1(最大2) 1(最大1)
XP 1(最大4) 1(最大2)
DP 1 1 1 1
GREO 1(最大4) 1(最大2) 1(最大1)
主記憶装置 640MB
(最大7GB)
320MB
(最大4.25GB)
128MB
(最大2GB)
64〜96MB*2
(最大1GB)
固定ディスク装置 51GB
(最大1251GB)
18GB
(最大680GB)
9GB
(最大215GB)
9GB
(最大36GB)
バックアップ装置 標準 標準 標準 標準/オプション*2
最大物理回線数 74 58 30 1〜11*2
自動運転機構 標準 標準 標準 標準
ワークステーション数
/プリンタ数
1280/1000 480/384 128/64 8〜64/4〜32*2
UPS 標準 標準 外付オプション 外付/内蔵オプション*2
OS Windows NT 4.0,DP-UX H00
(*1)IP:統合Windowsプロセッサ
 XP:拡張Windowsプロセッサ
 DP:DP-UXプロセッサ
 GREO:RDBプロセッサ
(*2)タイプにより,仕様が異なる.

  
Entranceシリーズ左からモデル700、モデル500、モデル300/200