【富士通】 FUJITSU K6000αシリーズ

FUJITSU K6000シリーズの後継となる富士通のオフィスコンピュータ.PCとサーバをネットワークで繋いだクライアント・サーバ運用環境を提供するビジネスサーバ(注1)として,FUJITSU K-1500αシリーズ(オフコン向けのワークステーション)と共に全9機種26モデル(注2)が,1994年11月に発表された.FUJITSU K6000シリーズは1993年10月に大幅な機能強化(注3)を図っており,FUJITSU K-6000αシリーズはその成果を引き継いだシリーズである.FUJITSU K-6000αシリーズは以下の特徴を持つ.

(1) フィールドアップグレード
(2) 新ソフトウェア「BS*NET」
(3) プロセッサ,主記憶容量,ディスク容量の強化

以下はFUJITSU K-6500αDTモデルを除く機種の特徴

(4) 全機種でミラードディスクを標準搭載
(5) FDDI(Fiber Distributed Data Interface)に対応した100Mbpsの高速LANへの接続
(6) 容量230MBの倍密度光磁気ディスク装置を標準搭載
(注1)オフィスコンピュータおよびUNIXサーバを含めた業務サーバ用の富士通における総称.FUJITSU K6000αシリーズでは,富士通のUNIXサーバである「FUJITSU DS90/ 7000シリーズ」と共通の筺体デザインが採用された.1993年10月にFUJITSU K6000シリーズの大幅な強化を図ったときから,ビジネスサーバの呼称が使われ始めた.
(注2)FUJITSU K-6000αシリーズ:3機種13モデル(表参照)
FUJITSU K1500αシリーズ:6機種13モデル(K-1300α/10,30.K-1600α/10,20,30.
K-1600αNB/05,10.K-1600αNX/05,10.K-1600αLT/10,20.K-1600αLX/10,20)
(注3)独自の64ビットRISCアーキテクチャと従来CISCの併用やPC連携ソフト(リモートデータベースアクセスを行RDA/SV等)の強化など,FUJITSU K-6000αシリーズのさきがけともいえる強化が図られた.

FUJITSU K-6000αシリーズは,以降,1996年11月まで継続的に強化が図られている.

FUJITSU K-6000αシリーズ 諸元
機種名
(下段:モデル名)
K-6500α K-6700α K-6900α
DT I II III IV V I II III IV I II III
発表時期 1994年11月
CPU数 1 1 2 3
主記憶容量 8MB〜16MB 8MB〜128MB 32MB〜2920MB 64MB〜512MB
ディスク容量 973MB
〜1.9GB
973MB
〜25.0GB
1.9GB
〜165.8GB
3.0GB
〜293.8GB
最大直接接続WS数 6台 112台 336台 896台
最大LAN接続WS数 1024台 2048台
最大回線数 3回線 49回線 89回線 128回線
OS ASP
その他
  • CPUに64ビットRISC(*1)アーキテクチャを採用し,
    従来のCISC(*2)アーキテクチャと融合
  • 落雷などによる停電対策としてインテグレーテッドUPS
    (内蔵型無停止電源機構)を標準装備
  • 高速アクセスが可能な半導体ディスク装置(65MB/132MB)が
    提供された
  • 光磁気ディスクライブラリ装置が提供された

(*1)RISC(Reduced Instraction Set Computer): 縮小命令セットコンピュータ.

(*2)CISC(Complex Instraction Set Computer): 複合命令セットコンピュータ.

以上の諸元は発表時のもので,その後の改良で変更されている場合がある.


FUJITSU K-1300αFUJITSU K-6500α机上はK-1600αIIFUJITSU K-6900α手前はK-1600αII