ユーザック電子工業(現PFU)が開発し,内田洋行が販売した超小型コンピュータで,日本で初めてこのクラスで同一アーキテクチャと同一ソフトウェア体系によりシリーズ化を実現した.USAC 720シリーズは5機種で構成され,最初の機種USAC 720/10が,1971年9月に完成した.本シリーズは以下の特長を有した.
- (1)バイト方式の採用
- (2)本格的なチャネル機構による入出力の同時動作の実現および入出力装置の標準化
- (3)自動インサータ機構の標準装備(フォント型シリアルプリンタ)
- (4)マクロアセンブラの提供
- (5)マルチワークシステムの原形ともいうべきマルチビリングシステムの実現
機種名 |
USAC 720/10 |
USAC 720/30 |
USAC 720/50 |
USAC 720/70 |
USAC 720/90 |
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用途 | ダイレクト・データプロセシング(DDPS*) | 元帳処理業務が主 | マルチビリング(異種伝票の同時発行)処理 | データ集配信を主とするオンライン処理 | 大量データのバッチ処理 | |
完成時期 | 1971年9月 | 1972年 | 1973年1月 | |||
主記憶装置 | 記憶素子 | 磁気コア | ||||
容量 | 最大8KB | 最大16KB | ||||
外部記憶 | 外付けドラム 131KB | DISKカートリッジ 278KB | ||||
プリンタ装置 |
フォント型シリアルプリンタ 15.5文字/秒(88字種)130桁/行 自動インサータ標準装備 |
同左+ラインプリンタ240行/分 | ||||
その他 |
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磁気元帳(片面256B)を採用 | 最大3台のワークステーション接続 | 専用回線接続(1,200bps) |
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*:DDPS(Direct Data Processing System)とは,発生したデータをその場で,システムにキーボードで直接入力して,処理することを意味する.