高度情報社会の要請に答えて開発された東芝の32ビットスーパーミニコンピュータ.1981年にDS600シリーズが,1986年には強化版のDS6000シリーズが発売された.
同シリーズは,従来のミニコンピュータの枠を超えた機能・性能を武器に,CAD/CAM/CAE,ソフトウェア開発/研究,AIなど幅広い分野での応用を狙った.主な特長は次の通り.
- (1)マルチプロセッサ方式を採用し,システム負荷に応じ最大4プロセッサまでの拡張が可能
- (2)当社独自のCMOS/SOS(Si-On Sapphire)技術を用いた世界最高レベルのゲートアレイの全面的採用により,高速・コンパクトかつ低消費電力を実現
- (3)入出力機能を専用プロセッサに分散によるCPU負荷低減とシステムスループット向上
- (4)OSは,マルチプロセッサに対応するとともに仮想記憶方式を採用し,メモリサイズの制約 を外すなど,ソフトウェア開発/研究等でのプログラム開発の容易性を実現