【日本電気】 NEAC MSシリーズ MS10,MS30,MS50

日本電気は,1978年,ミニコンピュータとしては日本初の直接アドレス可能な2メガバイト(1M語)のメモリなど画期的なアーキテクチャを採用し,日本初の本格的分散処理プロセッサとして開発したNEAC MSシリーズを発表した.本シリーズは,ネットワークオンライン処理に最適なオペレーティングシステムNCOS1とにより,分散処理分野の他に通信ネットワーク制御,産業制御分野での適用を可能にした.

  • 分散処理分野:NECの情報処理ネットワーク体系DINA(Distributed Information-processing Network Architecture)におけるディストリビューテッド・プロセッサ,大型端末装置のプロセッサとして
  • 通信制御分野:フロントエンド・ネットワーク・プロセッサ(FNP)データ集配信処理装置,パケット交換処理装置などとして
  • 産業用制御分野:システム制御,計測分析,機械制御,プロセス制御などのプロセッサとして
NEAC MSシリーズの主な諸元
  MS10 MS30 MS50
発表時期 1978年12月 1978年2月 1978年2月
記憶部 最大記憶容量 64K語 256K語 1M語
語構成 16データbit+6ECCbit 16データbit+6ECCbit
または16データbit+2パリティbit
サイクルタイム 700n秒 700n秒 465n秒
誤り修正 ECC(自動誤検出修正)
記憶素子 IC(nMOS)
演算部 制御方式 マイクロプログラム
命令数 基本122種 基本124種
演算方式 2進並列,固定小数点
浮動小数点(オプション)
10進演算(オプション) -
レジスタ 26個
割込レベル 64レベル
その他機構 ブートロード機構 標準
スタック/キュー処理機構 標準
科学演算機構 オプション
記憶保護機構 標準 オプション 標準

 
NEAC MS10NEAC MS50