【三菱電機】 MELCOM70

1972年に発表した三菱電機最初のミニコンであり,国産最高性能,超小形軽量,高信頼度を実現した.

主記憶は1語16ビットで,パリティ1ビットを持つコアメモリを使用しており,サイクルタイムは0.8μ秒である.CPUの性能は,加減算0.8μ秒,乗算5.6μ秒,除算6.7μ秒と高速である.マルチアキュムレータ方式を採用し,プッシュダウンスタック機能も持っている.

乗除算回路,メモリ・パリティチェック,16レベルの優先割り込み機構,電源保護機構など,ミニコンとしては実用上必須の諸機能をすべて標準装備として内蔵.150mm(高さ)×480mm(幅)×550mm(奥行)の基本筐体に,基本構成(4K語コアメモリおよび電源)を全て収容し,さらに2〜3の任意の付加機構を収容できる十分なスペースを確保した超コンパクトサイズで,重量も30kgと軽量である.

大形基板に実装された各モジュールをバックパネルで結合するだけの簡潔なシステム構造,MSI(中規模集積回路)を中心とした論理回路,および発光ダイオード使用の操作パネルにより,高信頼度を実現した.

ソフトウェアは,BASIC,及び,JIS-3000,5000,7000水準のFORTRANが利用できる.


  
MELCOM 70