OKITAC-4300のレベルアップマシンとして科学技術計算や計測およびプロセス制御に必要なオンラインリアルタイム機能,入出力制御機能を充実したOKITAC-4500は1970年に完成し,販売された.OKITAC-4500の設計においては,汎用性に重点を置き過ぎると価格が上昇する,また機能を限定すると使用に不便なものになり性能的に不満足なものになってしまうので,使用目的を科学技術計算・プロセス制御・計測制御・回線制御等に限定して,これらの分野で大型計算機と同等な性能を持ったコンピュータとして開発した.記憶装置は広温度範囲(-25℃〜75℃)に対応し,記憶容量8K語(1語=16ビット)〜65K語,割り込みは8〜24レベル,OSはDOS(ディスクオペレーティングシステム),プログラミング言語としてはアセンブラ,FORTRAN,COBOLが用いられた.
さらに,1973年にはTTL-IC(集積回路素子)を全面的に採用し,より高速化したOKITAC-4500Cを発表し,同機は大学・政府機関の研究所などで活躍した.
OKITAC-4500 | OKITAC-4500C | |||||||||||||||||||||||||
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発表時期 | 1970年4月 | 1973年 | ||||||||||||||||||||||||
CPU | 8bit独自CPU | |||||||||||||||||||||||||
記憶素子 | 磁気コア | |||||||||||||||||||||||||
主記憶容量 | 8K〜65K語(1語=16ビット) | |||||||||||||||||||||||||
サイクルタイム | 1.5μ秒 | 600n秒 | ||||||||||||||||||||||||
命令 | 1語1命令,2語1命令 | |||||||||||||||||||||||||
アドレス方式 | 11/2方式,ページ方式,絶対アドレス方式,相対アドレス方式,間接アドレス方式 | |||||||||||||||||||||||||
命令数 | 83(入出力命令を除く) | |||||||||||||||||||||||||
演算速度 |
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割り込みレベル | 基本8レベル,オプション24レベル | 基本16レベル,オプション16レベル | ||||||||||||||||||||||||
リアルタイムクロック | 3(オプション) | |||||||||||||||||||||||||
入出力制御 |
セレクタチャネル 2 マルチプレクサチャネル 1 外部接続チャネル 1(任意) |