【NTT】 DIPS-11/10シリーズ(DIPS-11/10,20,30,7300CCP)

DIPS-11/10シリーズは,DIPS-1の評価結果,その後の技術進歩を取り入れて,(1)ソフトウェアの継承,(2)複数モデルへの展開による適用領域の拡大,(3)各製造担当メーカの固有技術を活用することを基本方針として,1973年6月より電電公社通研において実用化を開始し,1975年9月から1976年6月にかけて3モデルを完成した.

ハードウェアの製造は,日立製作所がDIPS-11/10(1975年9月試作完了)を,日本電気がDIPS-11/20(1975年11月試作完了),富士通が最上位機種のDIPS-11/30(1976年6月試作完了)をそれぞれ担当し,高集積論理素子,ICメモリの採用など,当時最先端の部品技術を採用しコスト性能比の優れたシステムを実現した(DIPS-11/10シリーズ主要諸元).

また,ホスト側の通信処理の大半を通信制御処理装置(7300CCP:1975年試作完了)に分担させる方式を採用,分散処理の先駆けとなった.


DIPS-11/10DIPS-11/20DIPS-11/30
 
7300CCPDIPS-11/10シリーズの主要諸元