1997年12月,日本電気より,ドットインパクト方式としては国内で初めてUSBに対応したプリンタ3機種が発表された.これにより,同社はカラーインクジェットプリンタおよびページプリンタを含め,主要プリンタのUSB対応を完了した.3機種は,水平型の用紙送り機構を採用することにより8枚複写伝票への印刷が可能な高速印刷モデルMultiImpact700XX(印字速度:漢字最高240字/秒)ならびに普及モデルMultiImpact700JX(印字速度:漢字最高174字/秒),およびラウンド型の用紙送り機構を採用したMultiImpact201MX(印字速度:漢字最高144字/秒)であった.これらは以下の特長を有していた.
(1) | USB対応 USB対応により,パソコンに接続したプリンタを自動的に認識してプリンタドライバを切り替えるプラグ&プレイ,およびパソコンを利用している際でもプリンタの接続や取り外しができるホットプラグを実現している.これにより,プリンタの接続を簡略化し,システム構築において容易に印刷環境をつくることができた. |
(2) | ネットワーク対応力の強化 WindowsNTおよびWindows95のネットワーク環境において,プリンタの状態をパソコンの画面や音声で確認することができる機能を搭載していた.これにより,プリンタから離れた場所でも印刷の進捗状況や紙切れなどのプリンタ情報を確認したり,印刷位置の微調整などのプリンタの設定を行うことが可能であり,ネットワーク環境における使いやすさを実現していた. |
(3) | 新郵便番号制に対応 7桁の新郵便番号制に対応したカスタマバーコードフォントを提供していた.平成10年2月の新郵便番号制導入に伴い,このバーコードを印刷することで大量の郵便物を発送する場合に郵便料金の割引を受けることができた.これにより,ダイレクトメールや各種案内状・招待状などの発送費用削減に有効であった. |