日本電気はN422高速製表印字装置を完成し,1964年7月大型計算機NEAC-2800システムとともに同社の電子計算機センターで稼働開始した.
この装置は活字ドラム方式のラインプリンタで,約50字種で900行/分と 従来機種の2〜3倍の高速印字を実現した.
- 一部のモデルではカナ文字の印刷をするカナ文字ゾーンを設けている.
- 印刷の様式制御(印字位置,改行行数等)はプログラムにより行われる.
- 印字の際,印字情報と印字信号とを照合する誤印字検出を行っている.
等の特長を有していた.
従来のラインプリンタでは,タイプロール(活字ドラム)の回転位置に応じてハンマーを駆動するタイミングを発することを中央処理装置が行っていたが,本装置ではその制御を専門に行う独立な制御装置を設置,あるいは印字記憶付加機構と呼ぶオプションを中央処理装置に付加することによって中央処理装置の演算動作と並行して印字動作が出来るようにしている.
この装置には下記のように,印字可能領域の桁数や印字字種の違いに応じて3種のモデルがある.
型名 | N422-2 | N422-3 | N422-4 |
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文字の種類 |
カナ文字ゾーン(40桁): カナ数字 計58種 英文字ゾーン(120桁): 英数字記号 計58種 |
英数字記号 計56種 (数字10,英文字26,記号20) |
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最大印字桁数 | 160桁中任意の120桁 | 120桁 | |
水平方向の文字ピッチ(mm) | 2.54 | ||
改行ピッチ | 4.2mm(1/6インチ),オプションで3.2mm(1/8インチ)も可 | ||
印字速度(行/分) | 900 | ||
外形寸法(mm) | 2030(W)×915(D)×1448(H) | ||
重量(kg) | 約700 |