日本電気は,1965年5月,NEACシリーズ2200用のN223カード読取装置,N224A-1およびN214-1カード穿孔装置,N214-2カード読取穿孔装置等のカード入出力装置を発表した.これらの装置は80欄統計カードに穿孔,あるいは読み取る装置である.
- 1) N223カード読取装置
- 本装置は読み取るためにカードを置く場所ホッパと,読み取ったカードを収納するスタッカの容量を大きくとるために,また操作性を良くするために写真に見るようにユニークな外観になっている.読み取りは光電式で,12個のソラ−セルにより,欄ごとに行われる.読取情報の送出やカード送りを制御するためのタイミング信号は,カードの動きを利用して作っている.そのためカードを送るローラの非同期やカードのスリップに影響されないという特長がある.付加機構として51欄カードの読み取りも用意されている.
- 2) N224A-1カード穿孔装置
- カードは写真の右側のホッパから送り出され,穿孔処理が終わると,装置中央部のスタッカに送り出される.情報は列ごとに穿孔された後,読取照合により誤りの有無をチェックし,誤りのあったカードはオフセットスタックされる.ブランクカードに複写穿孔する機能などを持っている.
- 3) N214-1カード穿孔装置
- 次項のN214-2カード読取穿孔装置と同一の外観を有している.カードは欄ごとに穿孔されるが,2欄同時穿孔で高速化を図っていることと,電子化により,たとえばカードの間欠送り用の直流サーボモータを使い,穿孔の必要のない欄を高速で送り飛ばすスキップ制御により穿孔速度を上げることができることなどの特長がある.
- 4) N214-2カード読取穿孔装置
- 構造的には,N223カード読取装置の読取機構とN214-1カード穿孔装置の穿孔機構を組み合わせ配置したもの.ホッパから送り出されたカードは,読取処理部,穿孔処理部を経てスタッカに蓄積されるので,単に読取装置または穿孔装置としての機能だけでなく,あらかじめ穿孔されたカードを読み取って同一カードに追加情報を穿孔することも可能である.
装置名 | カード読取装置 | カード穿孔装置 | カード読取穿孔装置 | |
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型名 | N223 | N224A-1 | N214-1 | N214-2 |
読取速度 | 800枚/分 | − | − | 400枚/分 |
穿孔速度 | − | 100枚/分 | 100〜400枚/分 | 100〜400枚/分 |
ホッパ容量 | 約2,700枚 | 1,200枚 | ||
スタッカ容量 | 約2,000枚 | 1,800枚 | 1,300枚 |