日本電気は1964年4月,NEAC-2200用にN209A-1紙テープ入力装置を発売した.本装置は6単位または8単位用で,テープ処理用のリール類は備えていない.読取速度は200字/秒で1965年5月には300字/秒に強化された.
紙テープ入力装置は,命令によって頻繁にテープの起動・停止を行うが,特に停止の際は1ピッチ(2.54mm)以内で停止させる必要がある.本装置では,テープのフィードはキャプスタンローラによって行い,ブレーキは停止マグネットのコアとアーマチュアの間に直接テープを挟む方式を採用している.機構の簡略化によりテープ駆動部,ブレーキ部の機械的調節が不要であることが大きな特長である.読取素子としてソラ-セルを使用し,読取データの信頼性を高めるため二重読取照合を行っている.