富士通の中型汎用コンピュータFACOM 230-25/35用に開発されたカード読取装置ラインプリンタ装置で,1969年に完成した.当時,ICの採用によりコンピュータも小形,高性能かつ廉価になってきた.このような進化の中で,中小型システムでは,高性能,低価格でかつ操作性・信頼性の優れた入出力装置の要求が高まった.これに応えるべく開発されたFACOM 731Sでは,12ロウ同時に読取るたて送り方式で読取速度300枚/分のカード読取機と1行136字で印刷速度360〜440行/分のラインプリンタを同一筐体に実装した.本装置は,同社のFACOM低速入出力インタフェース規約で設計され,紙テープ機器などと同様に,入出力制御装置IOCまたは入出力制御機能を内蔵したチャネルMBC(マルチプル・ベーシック・チャネル)などに接続される.
カード読取部 | 読取速度 | 300枚/分 |
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カード送り方式 | たて方向(column by column)送り | |
読取方式 | 光電式,12ロウ同時読取 | |
使用カード | 80欄標準カード | |
ホッパ容量 | 1,000枚 | |
スタッカ容量 | 1,000枚(1個) | |
ラインプリンタ部 | 印字速度 |
80字種まで 440行/分 110字種 360行/分 |
紙送り所要時間 |
最初の1行 32ms 2行目以降 22ms/行 |
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1行印字数 | 136字 | |
活字種類 | 数字,アルファベット大文字,カタカナ,記号27種 | |
印字間隔 | 25.4mmに10字(1/10インチ) | |
行間隔 | 25.4mmに6行(1/6インチ) | |
用紙幅 | 127〜457mm(5〜18インチ) | |
複写能力 | 5枚 |